E メール通知モジュール

MaaS360® は、E メール通知モジュールを使用して、 iOS および Windows Phone デバイスのリアルタイム E メール通知をサポートします。

MaaS360 Productivity Suiteの一部として、 Secure Mail は、E メール、カレンダー、および連絡先を含むオフィス生産性アプリを提供します。従業員はこれらのアプリを使用して、企業や個人のデバイス上でモバイル・エクスペリエンスを維持しながら同僚と安全にコラボレーションできます。

認証および許可を通じて承認された有効なユーザーのみ機密 E メール・メッセージおよび機密データにアクセスできます。データの流れを制御するポリシーを使用することで、ユーザーによる共有、添付ファイルの転送、およびコピーと貼り付けを制限できます。逸失したデバイス、盗難されたデバイス、またはセキュリティーの危険があるデバイスを選択的にワイプして、セキュア E メール・コンテナー、すべての添付ファイル、およびプロファイルを削除できます。

iOS および Windows Phone では、アプリをバックグラウンドで継続的に実行することはできません。これにより、セキュア・メールに対するチャレンジが作成されます。この設計のため、 iOS または Windows Phone 上のセキュア・メールは、受信トレイ内の新規 E メール・メッセージについてユーザーに通知しません。 Cloud Extender ® は、Exchange Web Services (EWS) を使用してユーザーの E メール通知をサブスクライブし、それらの通知を MaaS360 Cloud から Secure Mailで構成された登録済みの iOS デバイスまたは Windows Phone デバイスに配信することで、この問題を修正します。

注意: iOS デバイスでは E メール通知が表示されるまでに最大 1 分かかる場合があります。

モジュールの動作の仕組み

E メール通知モジュールは、以下のように動作します。

ユーザーが iOS または Windows Phone デバイスを MaaS360に登録します。企業ポリシーに基づいて、 MaaS360 は構成をプッシュダウンして、 MaaS360 アプリで E メールをセットアップし、リアルタイム E メール通知のサブスクリプションをセットアップします。
ユーザーが E メール構成を完了すると、 MaaS360 アプリが MaaS360 Cloud 上の Web サービスを呼び出して、通知サブスクリプション用にこのデバイスを登録します。
MaaS360 は、通知の登録を Cloud Extender に通知します。
Cloud Extender は、リスナー・アカウントを使用して Exchange Web Service (EWS) と対話し、ユーザー・メールボックスの E メール通知をサブスクライブします。
ユーザーが受信トレイで新しい E メール・メッセージを受信すると、EWS は、件名や送信者などの新しい E メール・メッセージの基本的な詳細を Cloud Extender に通知します。
Cloud Extender は、このアラートをユーザーのデバイスに送信するように MaaS360 通知プロキシーに通知します。
通知プロキシーが Apple Push Notification service (APNs) または Windows プッシュ通知サービス (WNS) を使用して、デバイス上の新着 E メール・メッセージについてユーザーに通知します。

以下の図は、モジュールのアーキテクチャーを示しています。

サポートされる Exchange のバージョン

このモジュールでは、以下のバージョンの Exchange がサポートされます。

Exchange 2010 (サービス・パック 2 を適用するために更新ロールアップ 4 が少なくとも必要です)。
Exchange 2013 以上 (自動検出が構成されている必要があります)。
Office 365 (自動検出が有効になっている必要があります)。

要件およびスケーリング

MaaS360 ポータルは、E メール通知用に Cloud Extender をセットアップするために使用できる Cloud Extender 構成ツール ( セットアップ > サービス > エンタープライズ E メール統合 ) を提供します。以下の表では、一般的なガイドラインを示します。

表 1. E メール通知モジュールのスケーリング要件
アイテム	要件
デバイスが 15,000 台未満	CPU: 2 コアメモリー: 4 GB .NET 3.5
デバイスが 15,000 台より多い	CPU: 追加のクラウド・エクステンダーの使用メモリー: N/A スケーリング: Cloud Extenderの複数インスタンスへのインストールをサポートしますが、高可用性 (HA) はサポートしません。専用の Cloud Extenderにインストールしますが、他のサービスが有効になっている Cloud Extender で有効にすることはできません。ご使用の環境を正確にスケーリングするには、 Setup > Services > Enterprise Email Integrationで Cloud Extender のスケーリングに関する資料を参照してください。

ネットワーク・トラフィック

Cloud Extender は、Exchange Web Service (EWS) を使用して、ユーザーのメールボックスの通知をサブスクライブします。ユーザーが E メールを受信すると、いくつかの方法で Cloud Extender に通知されます。 Cloud Extender は、統合のためにストリーミング通知メソッドとプッシュ通知メソッドを使用します。

ストリーミング通知

Cloud Extender は、このアプローチを Exchange 2010/2013 + と Office 365 の統合に使用します。
ストリーミング通知は、コールバック・メカニズムです。 Cloud Extender は、ユーザーのメールボックスに関連する変更が加えられたときに Exchange サーバーに接続します。
Cloud Extender からのすべての接続は発信 HTTPS です。インバウンド・ポートが開いている必要はありません。
当該接続は永続的であり、サブスクリプションの存続期間の間、開いたままになります。

Apple Push Notification Service (APNS) を通じたプッシュ通知

MaaS360 は、 Cloud Extender を使用して、Apple Push Notification Service (APNs) を介して対象デバイスに通知を送信します。リモート通知を有効にすると、デバイスがバックグラウンドに移行した場合や終了した場合でも、デバイスに通知が配信されます。