IBM® MQ 9.2.0 以降、yum インストーラーを使用して IBM MQ を Linux® Red Hat® にインストールできます。
本タスクについて
- インストール手順を開始する前に、 Linuxで概要が示されている必要なステップが完了していることを確認してください。
- IBM MQ をデフォルト以外の場所にインストールするには、 crtmqpkg コマンドを実行する必要があります。 このコマンドを使用する場合、システムに以下のコマンドがインストールされていることが必要になります。
- pax または rpmbuild
- createrepo
- yum-utils
これらのコマンドは、製品の一部としては提供されていません。 Linux ディストリビューションのサプライヤーから入手する必要があります。 rpmbuild コマンドは、 rpm-build パッケージにあります。
手順
- オプション: root としてログインするか、以下のコマンドを実行するための十分な権限を使用してログインします。
- オプション: インストール・メディアが Passport Advantageから入手した ダウンロード可能なインストール・イメージである場合は、 tar.gz ファイルを解凍し、tar ファイル ( ) からインストール・ファイルを解凍する必要があります。
- 例えば、部品番号 CC7K6ML をダウンロードする場合は、以下のコマンドを使用してファイルを解凍します。
- 同様に、以下のコマンドを使用して、tar ファイルからインストール・ファイルを抽出します。
tar -xvf CC7K6ML.tar
重要: tar イメージを解凍するには、GNU tar ( gtar
とも呼ばれます) を使用する必要があります。
- オプション: これがシステムへの最初のインストールではない場合、または IBM MQ をデフォルト以外の場所にインストールする場合は、 crtmqpkg を実行して、システムにインストールする固有のパッケージ・セットを作成します。
./crtmqpkg suffix installationPath
ここで、
- suffix には、システムのインストール・パッケージを一意に識別する任意の名前を指定します。 suffix は、インストール名と同じ名前にすることはできますが、インストール名とは異なるものです。 suffix には、A から Z、a から z、および 0 から 9 の範囲の英数字を組み合わせた最大 16 文字の名前を指定できます。
- installationPath は、 IBM MQをインストールするパスを指定します。
注: このコマンドは、インストール・パッケージのフルコピーを一時ディレクトリーに作成します。 デフォルトで、一時ディレクトリーは
/var/tmp にあります。 このコマンドを実行する前に、システムに十分な空きスペースがあることを確認する必要があります。 別の場所を使用するには、
crtmqpkg コマンドを実行する前に
TMPDIR 環境変数を設定します。 以下に例を示します。
$ TMPDIR=/test ./crtmqpkg suffix installationPath
- 現行ディレクトリーをインストール・パッケージの場所に設定します。 crtmqpkg コマンドを使用した場合、このディレクトリーは、 crtmqpkg コマンド操作が正常に完了したときに指定されたロケーションです。
- yum リポジトリーを以下のように構成します。
サンプル・リポジトリー・ファイルは、インストール・パッケージの MQServer ディレクトリーで使用できます。 yum リポジトリーを構成するのに、このサンプルが役立ちます。
- 以下のようにリポジトリーを作成または更新します。
- これがシステム上の最初のIBM MQインストールである場合は、接尾部
.repo
を持つファイル (例えば、IBM_MQ.repo
) を/etc/yum.repos.dディレクトリーに作成します。
- これがシステム上の追加のIBM MQインストールである場合は、追加のインストールの詳細を/etc/yum.repos.dディレクトリー内の該当する
.repo
ファイルに追加します。
- リポジトリー・ファイルに以下の内容を追加します。
[IBM-MQ-v.r.m-architecture]
name=IBM MQ v.r.m architecture
baseurl=file:///installationFilesLocation
enabled=1
gpgcheck=0
- installationFilesLocation 変数を、インストール・ファイルの場所に置き換えます。
- v.r.m 変数を、インストールする IBM MQ のバージョンのバージョン、リリース、およびモディフィケーション番号に置き換えます。
- architecture 変数を、インストール先のシステムのアーキテクチャーに置き換えます。 この値は、以下の値のいずれかになります。
- オプション: gpg 鍵検証を有効にします。
gpgcheck=0
を
gpgcheck=1
に置き換え、提供された証明書を指す追加の
gpgkey=<uri>
行を追加します。以下に例を示します。
gpgcheck=1
gpgkey=file:///directory/to/ibm_mq_public.pgp
- オプション: コンテンツをリポジトリー・ファイルに追加した場合は、次のコマンドを使用してリポジトリー・キャッシュをクリアします。
- 以下のコマンドを使用して、 IBM MQ リポジトリーが使用可能であることを確認します。
- IBM MQ 9.2.0以降では、製品のインストール前またはインストール後にライセンスに同意するオプションが用意されています。 インストールの前にライセンスに同意するには、mqlicense.sh スクリプトを実行します。 使用条件が、環境に応じた適切な言語で表示され、使用条件を受け入れるか拒否するかを尋ねられます。
- IBM MQのインストール:
- デフォルトの場所に使用可能なコンポーネントすべてをインストールするには、次のコマンドを使用します。
yum -y install MQSeries*
- デフォルト以外の場所に使用可能なコンポーネントすべてをインストールするには、次のコマンドを使用します。
yum -y install MQSeries*suffix*
ここで、 suffix は、ステップ 3で crtmqpkg を実行したときに選択した接尾部を指定します。
- コンポーネントのサブセットをインストールするには、インストールするコンポーネントを指定します。 依存関係は自動的にインストールされます。 キュー・マネージャーの実行をサポートするために、少なくとも MQSeriesRuntime コンポーネントと MQSeriesServer コンポーネントをインストールする必要があります。 例えば、サーバー・コンポーネントをデフォルトの場所にインストールするには、次のコマンドを使用します。
yum -y install MQSeriesServer*
- リポジトリー・ファイルに複数のバージョンがある場合に古いバージョンの IBM MQ をインストールするには、以下のコマンドを使用します。
yum -y install MQSeries*-v.r.m-f
ここで v.r.m-f には、インストールするバージョン、リリース、モディフィケーション、およびフィックスパックのレベルを指定します。
結果
Linux システムに IBM MQ をインストールしました。
次のタスク
- 必要な場合は、このインストールがプライマリー・インストールになるように設定できるようになりました。 コマンド・プロンプトで以下のコマンドを入力します。
MQ_INSTALLATION_PATH/bin/setmqinst -i -p MQ_INSTALLATION_PATH
ここで、 MQ_INSTALLATION_PATH は、 IBM MQ がインストールされているディレクトリーを表します。
システムに設定できるプライマリー・インストールは 1 つだけです。 システムに既にプライマリー・インストールが存在する場合、別のインストールをプライマリー・インストールに設定する前に、既にあるプライマリー・インストールを設定解除する必要があります。 詳しくは、 プライマリー・インストールの変更を参照してください。
- このインストール済み環境で使用する環境変数をセットアップすることもできます。 setmqenv または crtmqenv コマンドを使用して、 IBM MQ の特定のインストールに対してさまざまな環境変数を設定できます。 詳しくは、 setmqenv および crtmqenvを参照してください。
- 正常にインストールされたことを確認するために、インストールを検査することができます。 詳しくは、 Linux での IBM MQ インストールの検査を参照してください。
- 管理コマンドを発行できるのは、mqmグループのメンバーである UID を持つユーザーのみです。 ユーザーが管理コマンドを発行できるようにするには、ユーザーをmqmグループに追加する必要があります。 詳しくは、 Linux および AIX®, Linux, and Windows システムで IBM MQ を管理する権限を参照してください。