ディレクトリー情報の検索 (RTVDIRINF)
実行可能場所: すべての環境 (*ALL) スレッド・セーフ: いいえ |
パラメーター 例 エラー・メッセージ |
ディレクトリー情報検索(RTVDIRINF)コマンドは,統合ファイル・システム中のディレクトリーおよびファイルの属性を収集するために使用されます。収集した情報は,INFFILEPFXパラメーターで指定された情報ファイル接頭部を使用して名付けられるデータベース・ファイルに保管されます。このファイルは,INFLIBパラメーターで指定されたライブラリー中に作成されます。
ディレクトリー情報印刷(PRTDIRINF)コマンドを実行して,検索したディレクトリー情報を使用した報告書を印刷します。
最も正確な結果を得るには,指定したディレクトリー中のファイルで活動状態が非常に少ない時に,このコマンドを実行しなければなりません。SUBTREE(*ALL)を指定した場合には,指定したディレクトリーのすべてのサブディレクトリー中のファイルで活動状態が非常に少ない時に,このコマンドを実行してみてください。
注: ファイルに複数のメンバーがある場合には,このコマンドを実行した結果は予期できません。
制約事項:
- マウントしたファイル・システムでのみ,ディレクトリー情報を検索することができます。
- ローカル・ファイル・システムでのみ,ディレクトリー情報を検索することができます。
- このコマンドを実行するには,すべてのオブジェクト(*ALLOBJ)特殊権限がなければなりません。
上 |
パラメーター
キーワード | 記述 | 選択項目 | ノーツ |
---|---|---|---|
DIR | ディレクトリー | パス名 | 必須, 定位置 1 |
SUBTREE | ディレクトリーのサブツリー | *ALL, *NONE | オプショナル |
INFFILEPFX | 情報ファイルの接頭部 | 単純名, *GEN | オプショナル |
INFLIB | 情報ライブラリー | 名前, QUSRSYS | オプショナル |
OMIT | 除外 | 値 (最大 300 回の繰り返し): パス名 | オプショナル |
上 |
ディレクトリー (DIR)
情報が収集される統合ファイル・システム・オブジェクトのパス名を指定します。
パス名を指定するときの詳細については,IBM i Information Center(http://www.ibm.com/systems/i/infocenter/)の「プログラミング」カテゴリーの「制御言語(CL)」トピック・コレクション の「オブジェクトの命名規則」を参照してください。
これは必須パラメーターです。
- ディレクトリー・パス名
- 統合ファイル・システム・オブジェクトのパス名を指定します。
上 |
ディレクトリーのサブツリー (SUBTREE)
DIRパラメーターで指定されたディレクトリーのサブディレクトリーのディレクトリー情報を収集するかどうかを指定します。
- *ALL
- 指定したディレクトリーのサブディレクトリーのディレクトリー情報が収集されます。
- *NONE
- 指定したディレクトリー中のファイルでのみ,ディレクトリー情報が収集されます。サブディレクトリーでは,ディレクトリー情報が収集されません。
上 |
情報ファイルの接頭部 (INFFILEPFX)
検索したディレクトリー情報が保管されるデータベース・ファイルのファイル名接頭部を指定します。
- *GEN
- このコマンドで生成された固有の接頭部付きでデータベース・ファイルが作成されます。この接頭部は,QAEZDで始まり,後ろに4桁の数字が付きます。収集した情報を保管するのに作成されるこのファイルは,この接頭部を使用して名付けられ,文字'D'(ディレクトリー情報を含むファイルの場合),あるいは文字'O'(ディレクトリー中のオブジェクトについての情報を含むファイルの場合)が後ろに付きます。例えば,コマンドが*GENを指定してこのコマンドが最初に実行される時に,ファイルQAEZD0001DおよびQAEZD0001OがINFLIBパラメーターで指定したライブラリー中に作成されます。通知メッセージCPI1E30がジョブ・ログに送信され,作成されるファイルの名前がこれに含まれます。
- 情報ファイル接頭部
- 収集したディレクトリー情報の保管に使用されるデータベース・ファイルを作成するのに使用するファイル接頭部を指定します。接頭部は,最大9文字とすることができます。収集した情報を保管するのに作成されるこのファイルは,この接頭部を使用して名付けられ,文字'D'(ディレクトリー情報を含むファイルの場合),あるいは文字'O'(ディレクトリー中のオブジェクトについての情報を含むファイルの場合)が後ろに付きます。例えば,指定した接頭部がMYDIRの場合には,データベース・ファイルMYDIRDおよびMYDIROがINFLIBパラメーターで指定したライブラリー中に作成されます。
上 |
情報ライブラリー (INFLIB)
ディレクトリー情報の保管に使用されるデータベース・ファイルが作成されるライブラリーを指定します。
- QUSRSYS
- このファイルはライブラリーQUSRSYS内に作成されます。
- ライブラリー名
- データベース・ファイルを作成するライブラリーの名前を指定してください。
上 |
除外 (OMIT)
情報が収集されない統合ファイル・システム・ディレクトリーを最大300個まで指定します。
- パス名
- 収集された情報から除外するオブジェクトの名前を指定してください。
パス名の最後の部分にパターンを指定することができます。アスタリスク(*)は任意の数の文字が突き合わされ,疑問符(?)は単一文字が突き合わされます。修飾されているパス名,パターンが入っているパス名は,アポストロフィで囲まなければなりません。パス名内のシンボリック・リンクはその限りではありません。パス名が波形記号文字で始まっている場合には,そのパスは該当するホーム・ディレクトリーに相対するものとみなされます。名前がパターンと一致するかどうかを判別する時に,相対的な名前パターンは常に現行作業ディレクトリーとの相対関係として取り扱われることに注意してください。
パス名パターンの詳細は,IBM i Information Center(http://www.ibm.com/systems/i/infocenter/)の「統合ファイル・システム」トピック・コレクションにあります。
注: このパラメーターではUNICODEが使用可能です。詳しくは,IBM i Information Center(http://www.ibm.com/systems/i/infocenter/)の「プログラミング」カテゴリーの「制御言語(CL)」トピック・コレクションで「CLでのUNICODEサポート」を参照してください。
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例
例1: サブディレクトリーを含む情報の検索
RTVDIRINF DIR('/MYDIR/MYDOCS') SUBTREE(*ALL) INFFILEPFX(*GEN) INFLIB(QUSRSYS)
このコマンドは,ネストされたすべてのサブディレクトリーの情報を含む,ディレクトリー/MYLIB/MYDOCSについてのディレクトリー情報を検索し,ライブラリーQUSRSYS中に作成されるデータベース・ファイルにこれを保管します。'QAEZD'で始まり4桁の数字が後ろに付く固有の名前で,データベース・ファイルが作成されます。これがRTVDIRINFコマンドを実行した最初である場合には,ファイル名はQAEZD0001OおよびQAEZD0001Dとなります。
例2:指定したディレクトリーのみの情報の検索
RTVDIRINF DIR('/') SUBTREE(*NO) INFFILEPFX(MYROOTDIR) INFLIB(MYLIB)
このコマンドは,ネストされたサブディレクトリーを検査せずにルート・ディレクトリーについてのディレクトリー情報を検索し,ライブラリーMYLIB中のデータベース・ファイルMYROOTDIROおよびMYROOTDIRD中にこれを保管します。データベース・ファイルが,既にMYLIBにあるいずれかの名前をもつ場合には,エラー・メッセージが送られ,ディレクトリー情報は検索されません。
例3:サブディレクトリーを含み,一部のディレクトリーを除外した情報の検索
RTVDIRINF DIR('/') SUBTREE(*ALL) INFFILEPFX(MYROOTDIR) INFLIB(MYLIB) OMIT('/QSYS.LIB' '/QDLS' '/QOPT')
このコマンドは,ルート・ディレクトリーについてのディレクトリー情報を検索します。この場合,ネストされたすべてのサブディレクトリーの情報を含みますが,'/QSYS.LIB', '/QDLS',および'/QOPT'の各ディレクトリーとそのサブディレクトリーの情報は含みません。このコマンドは,データベース・ファイルMYROOTDIROおよびMYROOTDIRDの情報をライブラリーMYLIBに保管します。データベース・ファイルが,既にMYLIBにあるいずれかの名前をもつ場合には,エラー・メッセージが送られ,ディレクトリー情報は検索されません。
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エラー・メッセージ
*ESCAPE メッセージ
- CPFA08E
- 複数の名前がパターンと一致した。
- CPFA093
- パターンに一致する名前が見つからなかった。
- CPFA09C
- オブジェクトが認可されていない。オブジェクトは&1です。
- CPFA0A1
- 入力または出力エラーが起こった。
- CPFA0A3
- パス名分析解決によりループしている。
- CPFA0A6
- リンクの数がファイル・システムに使用可能な最大数を超えている。
- CPFA0A7
- パス名が長すぎる。
- CPFA0A9
- オブジェクトが見つからない。オブジェクトは&1です。
- CPFA0AA
- スペースを獲得しようとしている時にエラーが起こった。
- CPFA0AB
- オブジェクトの操作が失敗しました。オブジェクトは&1です。
- CPFA0AD
- 機能がファイル・システムによってサポートされていない。
- CPFA0B2
- 要求を満たすオブジェクトはない。
- CPF1ED2
- ファイル&1は使用中で,アクセスできない。
- CPF1ED4
- ディレクトリー情報の収集が認可されていない。
- CPF1E99
- 予期しないエラーが起こった。
上 |