DB2 Version 9.7 for Linux, UNIX, and Windows

db2fopt - 照会オプティマイザー・パラメーターの指定コマンド

db2fopt コマンドは、照会オプティマイザーが使用するパラメーターを指定します。 このコマンドは、物理リソースが実動システムよりも少ないテスト・システムをセットアップする場合に使用できます。

例えば、実動システムが sortheap=20000 という設定で稼働し、テスト・システムは sortheap=5000 という設定でのみ動作できる場合は、テスト・システムで db2fopt を使用することによって opt_sortheap オプティマイザー・パラメーターを 20000 に設定できます。 これによりオプティマイザーは、sortheap データベース構成パラメーターが 5000 に設定されていても、アクセス・プランを評価する際にソート・ヒープ値として 20000 を使用するようになります。

有効範囲
このコマンドは、それが実行されたデータベース・パーティションに対してだけ影響を与えます。
許可
get オプションを使用してパラメーターを照会する場合: なし
パラメーターを更新する場合 (update) は、以下のいずれかの権限が必要です。
  • SYSADM
  • SYSCTRL
  • SYSMAINT
必要な接続
なし

コマンド構文

構文図を読む構文図をスキップする
>>-db2fopt--DBname---------------------------------------------->

             .----------------------------.     
             V                            |     
>--+-update----optimizer-parameter--value-+-+------------------><
   |      .---------------------.           |   
   |      V                     |           |   
   '-get----optimizer-parameter-+-----------'   

コマンド・パラメーター

DBname
データベースの別名。
update optimizer-parameter value
このコマンドは、オプティマイザー・パラメーターを更新する場合に使用します。
  • opt_buffpage
  • opt_sortheap
  • opt_locklist
  • opt_maxlocks
get optimizer-parameter
このコマンドは、オプティマイザー・パラメーターの値を照会する場合に使用します。
  • opt_buffpage
  • opt_sortheap
  • opt_locklist
  • opt_maxlocks

使用上の注意

このツールは、異種データベース・パーティション構成から成るパーティション・データベース環境で使用されることがあります。 この場合、ステートメント・コンパイルはコーディネーター・データベース・パーティションで行われますが、コーディネーター・データベース・パーティションのデータベース構成の設定値は、照会処理が行われるインスタンス内のデータベース・パーティションのものとは異なることがあります。

オプティマイザー・パラメーターの値が 0 の場合、オプティマイザー値は指定されていません。 ステートメント・コンパイルでは、データベース構成での値が使用されます。

オプティマイザー・パラメーターの値を 0 に更新すると、前回更新した値がリセットされます。

更新アクションで非数値または負の値を指定すると、値は 0 に設定されます。

更新を有効にするには、データベース・パーティションのすべての接続を終了するとともに、データベース・パーティションを非アクティブ化する必要があります (アクティブ化状態になっている場合)。

オプティマイザー・パラメーターは、ステートメント・コンパイルにのみ使用されます。 パーティション・データベース環境では、コーディネーター・データベース・パーティションに対して設定する必要があります。

テスト・システムで指定する実際の値を判断するには、db2exfmt ツールを使用して実動システムから Explain 出力を取得し、データベース・コンテキスト ・セクションを参照します。

例 1: opt_sortheapopt_locklist、および opt_maxlocks の値を照会します。
db2fopt testdb get opt_sortheap opt_locklist opt_maxlocks

例 2: opt_buffpage および opt_sortheap パラメーターを設定します。

例えば、次のようなデータベース・コンテキスト・セクションが実動システムから返されたとします。
Database Context:
----------------
        Parallelism:            None
        CPU Speed:              1.456395e-07
        Comm Speed:             0
        Buffer Pool size:       89000
        Sort Heap size:         10000
        Database Heap size:     1200
        Lock List size:         8000
        Maximum Lock List:      10
        Average Applications:   1
        Locks Available:        93030
テスト・システムで db2fopt コマンドを使用して、opt_buffpage を 89000 に、opt_sortheap を 10000 に、opt_locklist を 8000 に、opt_maxlocks を 10 に、それぞれ設定します。
db2fopt testdb update opt_buffpage 89000 opt_sortheap 10000 opt_locklist 8000 
                                                              opt_maxlocks 10