インストールに関するその他の注意点 (Linux)
データ・サーバー製品を Linux® オペレーティング・システムにインストールする前に、選択したシステムが必要なオペレーティング・システム、ハードウェア、ソフトウェア、および通信の要件を満たしていることを確認してください。 db2prereqcheck
コマンドを使用して、システムがインストールの前提条件を満たしているかどうかを確認できます。
データ・サーバー製品の最新のインストール要件については、 System requirements for IBM® Db2® for Linux, UNIX, and Windowsを参照してください。 この技術情報では、 IBM Software Product Compatibility Reports (SPCR)を使用しています。 SPCR ツールを使用すると、これらのデータベース製品に関する、サポートされているオペレーティング・システム、システム要件、前提条件、 サポートされている他のソフトウェアの完全なリストを検索して見つけることができます。
- IBM Db2 pureScale® Featureのインストールを計画している場合は、異なるインストール前提条件が必要です。 詳しくは、 Installation Prerequisites for Db2 pureScale Feature (Intel Linux)を参照してください。
- Db2 データベース製品の最新の要件については、 System requirements for IBM® Db2® for Linux, UNIX, and Windows を参照してください。
マルチスレッド・アーキテクチャーの制約事項
- エージェント・スレッドの専用メモリーは、単一プロセス内で割り振られます。 データベース・エージェントのすべての専用メモリーの割り振りを総計すると、単一プロセスのメモリー・スペース内に収まらない場合があります。
- すべてのデータベースに対してすべてのデータベース共有メモリー・セグメントが単一プロセスで割り振られるため、複数データベースのサポートは制限されています。 すべてのデータベースを同時に正常に活動化するために、一部のデータベースのメモリー使用量を減らすことが必要になる場合があります。 ただし、データベース・マネージャーのパフォーマンスが影響を受ける場合があります。 代替方法として、複数のインスタンスを作成し、それらのインスタンスにまたがってデータベースをカタログすることもできます。ただし、この構成を十分にサポートできるシステム・リソースがあることが条件です。
ディストリビューション要件
Db2 データベース製品をインストールする前に、必ずカーネル構成パラメーターを更新してください。 Db2 データベース・システムを実行する場合、特定のカーネル・パラメーターのデフォルト値では不十分な場合があります。
また、 Linux システム・リソースを必要とする他の製品またはアプリケーションがある場合もあります。 ご使用の Linux システムの作業環境の要件に応じて、カーネル構成パラメーターを必ず変更してください。
カーネル構成パラメーターは、/etc/sysctl.confで設定されます。
sysctl コマンドについて詳しくは、オペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。
パッケージ要件
- Db2 データベース・サーバーが 32 ビットの非 SQL ルーチンおよび JDBC タイプ 2 ドライバー・アプリケーションを 32 ビット JDK で実行するには、 libpam.so.0 (32-bit) が必要です。
- libpam.so.0 は、 Db2 ユーザー認証のために IBM データ・サーバー・クライアントに必要です。
- libaio.so.1 は、非同期入出力を使用する Db2 データベース・サーバーに必要です。
- libstdc++.so.6 は、 Db2 データベース・サーバーおよびクライアントに必要です。
- SLES 11 の場合、libstdc++33とlibstdc++43 は必須です。
- ksh(AT&T Korn shell)、'mksh(MirBSDKorn Shell)、'lksh(Legacy Korn Shell) のいずれかが、すべてのDb2データベースシステムに必要である。
パッケージ名 | 詳細 |
---|---|
libaio | データ・サーバーに必要な非同期ライブラリーが含まれます。 |
libstdc++ | Linux on POWER ® または SLES 11 では必要ない libstdc++.so.6 が含まれています。 |
libxlc (libxlc) | Linux on POWER リトル・エンディアンに必要な libibmc++.so.1 (64 ビットのみ) が含まれます。 |
ksh または mksh または lksh | AT&T Korn Shell またはMirBSDKorn Shell または Legacy Korn Shell |
- パーティション・データベース・システムでは、リモート・シェル・ユーティリティーが必要です。 Db2 データベース・システムでは、以下のリモート・シェル・ユーティリティーがサポートされています。
- rsh
- ssh
デフォルトでは、データベース・システムは、リモート・データベース・パーティションの開始など、リモート Db2 ノードでコマンドを実行するときに ssh シェル・ユーティリティーを使用します。 Db2 データベース・システム・デフォルトを使用するには、 openssh パッケージをインストールする必要があります (以下の表を参照)。
代わりに、セキュリティーの低い rsh リモート・シェルを使用する場合は、DB2RSHCMD レジストリー変数を設定する必要があり、また、 inetd (または xinetd) をインストールして実行することも必要です。 DB2RSHCMD レジストリー変数が設定されていない場合、ssh がデフォルトで使用されます。 また、ログインセッションがインタラクティブシェルでない場合、プロファイルにトリガーされるメッセージ、または/etc/motdのメッセージが表示されないようにしてください。 そうしないと、db2ival などのツールが中断される可能性があります。
- 区画データベース・システムには、nfs-utils ネットワーク・ファイル・システム・サポート・パッケージが必要です。
Db2 データベース・システムのセットアップの前に、すべての必須パッケージをインストールして構成する必要があります。 一般的な Linux 情報については、 Linux ディストリビューションの資料を参照してください。
パッケージ名 | 詳細 |
---|---|
openssh | このパッケージには、ユーザーがリモート・コンピューター上、またはリモート・コンピューターから、セキュア・シェルを介してコマンドを実行できるサーバー・プログラムのセットが含まれています。 rsh を使用するようにデータ・サーバーを構成する場合は、このパッケージは不要です。 |
rsh-server | このパッケージにはサーバー・プログラムの集合が含まれており、ユーザーはこれらのプログラムを使用して、リモート・コンピューター上でのコマンドの実行、他のコンピューターへのログイン、およびコンピューター間でのファイルのコピー (rsh、rexec、rlogin、および rcp) を行えます。 sshで Db2 データベース・システムのデフォルト構成を使用する場合、このパッケージは必要ありません。 rsh の使用は、セキュリティーが低いため、推奨されません。 |
nfs-utils | ネットワーク・ファイル・システム・サポート・パッケージ。 リモート・コンピューターからローカル・ファイルにアクセスすることが可能になります。 |
ディレクトリー | パッケージ名 | 詳細 |
---|---|---|
/Applications/Internet | openssh | このパッケージには、ユーザーがリモート・コンピューター上、またはリモート・コンピューターから、セキュア・シェルを介してコマンドを実行できるサーバー・プログラムのセットが含まれています。 rsh を使用するようにデータ・サーバーを構成する場合は、このパッケージは不要です。 |
/System Environment/Daemons | openssh-server\ | このパッケージには、ユーザーがリモート・コンピューターから、セキュア・シェルを介してコマンドを実行するためのサーバー・プログラムのセットが含まれています。 rsh を使用するようにデータ・サーバーを構成する場合は、このパッケージは不要です。 |
/System Environment/Daemons | rsh-server | このパッケージにはプログラムの集合が含まれており、ユーザーはこれらのプログラムを使用して、リモート・コンピューター上でコマンドを実行できます。 パーティション・データベース環境で必要です。 sshで Db2 データベース・システムのデフォルト構成を使用する場合、このパッケージは必要ありません。 rsh の使用は、セキュリティーが低いため、推奨されません。 |
/System Environment/Daemons | nfs-utils | ネットワーク・ファイル・システム・サポート・パッケージ。 リモート・コンピューターからローカル・ファイルにアクセスすることが可能になります。 |
ソフトウェアに関する考慮事項
- (クライアントおよびサーバー) Kerberos 認証を使用するには、オペレーティング・システムの Kerberos パッケージを介して Linux krb5 Kerberos サポートをインストールします。
- 以下のシナリオでは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースを表示できる X Window System ソフトウェアが必要です。
- Db2 セットアップ ・ウィザードを使用して、 Db2 データベース製品を Linux または UNIX オペレーティング・システムにインストールする。
- Linux for x86 および Linux on AMD 64/EM64Tでグラフィック・ツールを使用する場合。
- Micro Focus は、SLES 11 上ではいずれの COBOL コンパイラー製品もサポートしていません。
- RHEL 5 で Transparent Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) を使う場合、nss_ldap-253-35.el5以降をインストールしなければなりません。
Security-enhanced Linux の考慮事項
RHEL システムで、Security-enhanced Linux (SELinux) が有効になっていて、強制モードの場合、SELinux の制限のためにインストーラーが失敗することがあります。
- /etc/sysconfig/selinux ファイルを確認してください。
- sestatus コマンドを実行します。
- SELinux の特記事項については、 /var/log/messages ファイルを確認してください。
- permissive (容認) モードに設定して、スーパーユーザーで setenforce 0 コマンドを実行する。
- /etc/sysconfig/selinux の SELINUXTYPE の値を disabled に変更し、マシンをリブートします。
Db2 データベース製品が RHEL システムに正常にインストールされると、 Db2 プロセスは、限定されていないドメインで実行されます。 Db2 プロセスを独自のドメインに割り当てるには、ポリシーを変更します。 サンプルの SELinux ポリシーが sqllib/samples ディレクトリーに用意されています。
Fapolicyd の考慮事項
RHEL 8 以上では、 fapolicyd ソフトウェア・フレームワーク はユーザー定義ポリシーに基づいてアプリケーションの実行を制御します。 デフォルト構成では、fapolicyd は Db2 およびほとんどの Db2 コマンドの実行をブロックします。 この理由により、 Db2 は、fapolicyd がアクティブな環境をサポートしません。