リカバリー 履歴ファイル

リカバリー履歴ファイルは、データベースごとに作成され、さまざまな操作の実行時に自動更新されます。

以下の操作が実行されると、リカバリー履歴ファイルが更新されます。
  • データベースまたは表スペースのバックアップ
  • データベースまたは表スペースのリストア
  • データベースまたは表スペースのロールフォワード
  • データベースの自動再構築および複数のイメージのリストア
  • 表スペースの作成
  • 表スペースの変更
  • 表スペースの静止
  • 表スペースの名前変更
  • 表スペースのドロップ
  • 表のロード
  • 表のドロップ (ドロップされた表のリカバリーが有効になっていて、リカバリー可能なロギングを使用している場合)
  • 表の再編成
  • オンデマンド・ログ・アーカイブの呼び出し
  • 新規ログ・ファイルの書き込み (リカバリー可能ログの使用時)
  • ログ・ファイルのアーカイブ (リカバリー可能ログの使用時)
  • データベースのリカバリー
  • 失敗したデータベースまたは表スペースのリストア操作
図1: リカバリー履歴ファイルの作成と更新
リカバリー履歴ファイルはデータベースで作成され、バックアップ操作とリストア操作で更新されます。

このファイルのバックアップ情報の要約を使用して、 ある時点までデータベースの全体または一部をリカバリーできます。 このファイルには、以下のような情報が含まれています。

  • それぞれのレコードを一意的に識別するための識別 (ID) フィールド
  • コピーされたデータベースの部分とその方法
  • コピーが作成された時刻
  • コピーの位置 (装置情報とこのコピーにアクセスする論理方法とを示す)
  • リストア操作が行われた最終時刻
  • 表スペースの名前が変更された時刻 (その表スペースの以前の名前および現在の名前を示す)
  • バックアップ操作の状況: アクティブ、非アクティブ、有効期限切れ、または削除済み
  • データベース・バックアップにより保管された、 またはロールフォワード・リカバリー操作中に処理された最後のログ・シーケンス番号

リカバリー履歴ファイル内の項目を表示するには、 LIST HISTORY コマンドを使用します。

どのバックアップ操作 (データベース、表スペース、または増分) にも、 リカバリー履歴ファイルのコピーが含まれます。 リカバリー履歴ファイルは、データベースに関連付けられています。 データベースを削除すると、リカバリー履歴ファイルも削除されます。 データベースを新規の位置にリストアすると、リカバリー履歴ファイルもリストアされます。 ディスク上にあるファイルに項目がない時以外は、リストアの際に、 既存のリカバリー履歴ファイルは上書きされません。 ディスク上にあるファイルに項目がない時には、データベース履歴は、バックアップ・イメージからリストアされます。

現在のデータベースが使用不可で、 関連するリカバリー履歴ファイルが壊れていたり削除されていたりする場合は、 RESTORE コマンドのオプションを使って、リカバリー履歴ファイルだけをリストアできます。 その後、そのリカバリー履歴ファイルを調べて、 データベースのリストアに使用するバックアップの情報を得ることができます。

ファイルのサイズは、rec_his_retentn 構成パラメーターで制御されており、 そのファイルの項目の保持期間が日数単位で指定されます。 このパラメーターの値がゼロ (0) に設定されていても、 最新のデータベースのフル・バックアップ (とそのリストア・セット) は保持されます。 (このコピーを除去する唯一の方法は、 PRUNE HISTORY with FORCE オプションを使用することです。) 保持期間のデフォルト値は 366 日間です。 この期間に -1 を使用すると、不特定の日数を設定できます。 その場合、ファイルの明示的な整理が必要になります。