データベースの作成時に付与されるデフォルト特権

データベースを作成すると、そのデータベース内におけるデフォルトのデータベース・レベル権限とデフォルトのオブジェクト・レベル特権が付与されます。

付与される権限および特権を、記録されるシステム・カタログ・ビューに応じて以下にリストします。

  1. SYSCAT.DBAUTH
    • データベースの作成者には以下の権限が付与されます。
      • ACCESSCTRL
      • DATAACCESS
      • DBADM
      • SECADM
    • 制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の権限が付与されます。
      • CREATETAB
      • BINDADD
      • CONNECT
      • IMPLICIT_SCHEMA
  2. SYSCAT.TABAUTH
    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の特権が付与されます。
    • すべての SYSCAT および SYSIBM 表に関する SELECT
    • すべての SYSSTAT 表に関する SELECT および UPDATE
    • スキーマ SYSIBMADM における以下のビューでの SELECT
      • ALL_*
      • USER_*
      • ROLE_*
      • SESSION_*
      • DICTIONARY
      • TAB
  3. SYSCAT.ROUTINEAUTH
    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の特権が付与されます。
    • スキーマ SQLJ 中のすべてのプロシージャーに関する GRANT 付きの EXECUTE
    • スキーマ SYSFUN 中のすべての関数とプロシージャーに関する GRANT 付きの EXECUTE
    • スキーマ SYSPROC 内のほとんどの関数およびプロシージャーに関する GRANT 付きの EXECUTE。例外のリストについては、 組み込みルーチンのデフォルト PUBLIC 特権 を参照してください。
    • スキーマ SYSIBM 中のすべての表関数に関する EXECUTE
    • スキーマ SYSIBM 中の他のすべてのプロシージャーに関する EXECUTE
  4. SYSCAT.MODULEAUTH
    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の特権が付与されます。
    • スキーマ SYSIBMADM 中の以下のモジュールに関する EXECUTE
      • DBMS_DDL
      • DBMS_JOB
      • DBMS_LOB
      • DBMS_OUTPUT
      • DBMS_SQL
      • DBMS_STANDARD
      • DBMS_UTILITY
  5. SYSCAT.PACKAGEAUTH
    • データベースの作成者には以下の特権が付与されます。
      • NULLID スキーマ中に作成されたすべてのパッケージに関する CONTROL
      • NULLID スキーマ中に作成されたすべてのパッケージに関する GRANT 付きの BIND
      • NULLID スキーマ中に作成されたすべてのパッケージに関する GRANT 付きの EXECUTE
    • 制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の特権が付与されます。
      • NULLID スキーマ内で作成されたすべてのパッケージに対する BIND
      • NULLID スキーマ中に作成されたすべてのパッケージに関する EXECUTE
  6. SYSCAT.SCHEMAAUTH
    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に以下の特権が付与されます。
    • スキーマ SQLJ に関する CREATEIN
    • スキーマ NULLID に関する CREATEIN
  7. SYSCAT.TBSPACEAUTH

    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に表スペース USERSPACE1 に関する USE 特権が付与されます。

  8. SYSCAT.WORKLOADAUTH

    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に SYSDEFAULTUSERWORKLOAD に関する USAGE 特権が付与されます。

  9. SYSCAT.VARIABLEAUTH
    制限のないデータベースでは、特殊なグループである PUBLIC に、SYSIBM スキーマ内のスキーマ・グローバル変数に対する READ 特権が付与されます。ただし、以下の変数は除きます。
    • SYSIBM.CLIENT_ORIGUSERID
    • SYSIBM.CLIENT_USRSECTOKEN

制限のないデータベースとは、CREATE DATABASE コマンドで RESTRICTIVE オプションを使用しないで作成されたデータベースです。