高可用性災害時リカバリー (HADR) 環境におけるデータベースの活動化と非活動化

標準データベースがクライアント接続によって開始される場合、データベースは最後のクライアントの切断時にシャットダウンされます。 HADR 1 次データベースがクライアント接続によって開始される場合、 ACTIVATE DATABASE コマンドを使用してデータベースを開始することに相当します。 クライアント接続によって開始された HADR 1 次データベースをシャットダウンするには、明示的に DEACTIVATE DATABASE コマンドを発行することが必要です。

ロールフォワード・ペンディング状態の標準データベースでは、 ACTIVATE DATABASE および DEACTIVATE DATABASE コマンドは適用されません。 ロールフォワードを継続するか、ロールフォワードを停止するか、または START HADR を使用してデータベースを HADR スタンバイ・データベースとして開始することしかできません。 データベースが HADR スタンバイとして開始されると、 ACTIVATE DATABASE コマンドと DEACTIVATE DATABASE コマンドを使用して、データベースの開始と停止を行うことができます。

1 次データベースをアクティブにする方法は以下のとおりです。
  • クライアント接続
  • ACTIVATE DATABASE コマンド
  • IBM® Data Studio の ACTIVATE DATABASE コマンドのタスク・アシスタント
  • START HADR コマンドに AS PRIMARY オプションを指定する
1 次データベースを非アクティブにする方法は以下のとおりです。
  • DEACTIVATE DATABASE コマンド
    注: DEACTIVATE DATABASE コマンドまたは sqle_deactivate_db API を使用して切断済みピア状態の HADR 1 次データベースを非アクティブ化すると、データベースは不整合状態になります。 データベースは再始動時にクラッシュ・リカバリーが必要になり、このデータベースが再始動するまでオフライン・バックアップを取ることはできません。
  • IBM Data Studio の DEACTIVATE DATABASE コマンドのタスク・アシスタント
  • db2stop コマンドに FORCE パラメーターを指定する
スタンバイ・データベースをアクティブにする方法は以下のとおりです。
  • ACTIVATE DATABASE コマンド
  • IBM Data Studio の ACTIVATE DATABASE コマンドのタスク・アシスタント
  • START HADR コマンドに AS STANDBY オプションを指定する
スタンバイ・データベースを非アクティブにする方法は以下のとおりです。
  • DEACTIVATE DATABASE コマンド
  • IBM Data Studio の DEACTIVATE DATABASE コマンドのタスク・アシスタント
  • db2stop コマンドに FORCE パラメーターを指定する

HADR ペアのシャットダウンにおける推奨順序

警告: STOP HADR コマンドは、1 次またはスタンバイ、あるいはその両方で HADR を停止するために使用できますが、注意して使用する必要があります。 指定されたデータベースを停止するが、その HADR 1 次データベースまたはスタンバイ・データベースの役割を保ちたい場合は、STOP HADR コマンドを発行しないでください。 STOP HADR コマンドを発行すると、そのデータベースは標準データベースになり、HADR データベースとして運用を再開するためには再初期設定が必要になることがあります。 代わりに、 DEACTIVATE DATABASE コマンドを発行してください。

HADR 操作のシャットダウンのみを行う場合は、次のようにして HADR ペアをシャットダウンすることが推奨されています。

  1. 1 次データベースを非活動化します
  2. 1 次データベースで Db2® を停止します。
  3. スタンバイ・データベースを非活動化します
  4. スタンバイ・データベースで Db2 を停止します。