EXPLAIN_FROM_SECTION プロシージャー - パッケージ・キャッシュまたはパッケージ・キャッシュ・イベント・モニター情報を使用したステートメントの Explain
EXPLAIN_FROM_SECTION プロシージャーは、パッケージ・キャッシュまたはパッケージ・キャッシュ・イベント・モニターから得られるセクションの内容を使ってステートメントを Explain します。
Explain の出力は Explain 表に格納され、任意の既存の Explain ツール (例えば db2exfmt) を使ってこれを処理できます。
スキーマは SYSPROC です。
許可
このルーチンを実行するには、以下のいずれかの権限または特権が必要です。
- ルーチンに対する EXECUTE 特権
- DATAACCESS 権限
- DBADM 権限
- SQLADM 権限
- EXPLAIN 権限
さらに、グループに付与された特権を含め、セッションの許可 ID によって保持されている特権には、少なくとも以下のいずれかが含まれていなければなりません。
- 指定されたスキーマ内の Explain 表に対する INSERT 特権
- 指定されたスキーマ内の Explain 表に対する CONTROL 特権
- DATAACCESS 権限
デフォルトの PUBLIC 特権
なし
構文
プロシージャー・パラメーター
- executable_id
- Explain されるセクションを一意的に識別する、タイプ VARCHAR(32) FOR BIT DATA の入力引数。 この引数が NULL または空ストリングである場合、SQL2032 が戻されます。 セクション・ソース・タイプ (section_source_type)
- Explain されるセクションのソースを指定する、タイプ CHAR(1) の入力引数。 有効な値は以下のとおりです。
- M - メモリー内のパッケージ・キャッシュからセクションが取得されます
- P - パッケージ・キャッシュ・イベント・モニターからセクションが取得されます。 通常の表、または未フォーマット・イベント表のどちらかをイベント・モニターの出力タイプとして使用できます。
静的 SQL では、section_source_type が M でセクションがパッケージ・キャッシュに存在しない場合、カタログ表の中でセクションが検索されます。
セクション・ソース名 (section_source_name) - section_source_type が P の場合に、パッケージ・キャッシュ・イベント・モニターの名前を指定する VARCHAR(128) の入力引数。 section_source_type が M の場合、パッケージ・キャッシュ・イベント・モニターの名前をオプションで指定できます。 パッケージ・キャッシュ内にセクションが見つからない場合 (例えば EXPLAIN_FROM_SECTION ストアード・プロシージャーの呼び出し前にセクションがパッケージ・キャッシュからフラッシュされた場合)、イベント・モニターの中でセクションが検索されます。 ソース入力イベント・モニターが、COLLECT DETAILED DATA オプションを使って作成されたパッケージ・キャッシュ・イベント・モニターではない場合、SQL0204N が戻されます。 呼び出し元がパッケージ・キャッシュ・イベント・モニター表に対する SELECT 特権を持っていない場合、SQL0551N が戻されます。 member
- section_source_type が M の場合に、説明されるセクションがメモリー内にあるメンバーを指定するタイプ INTEGER の入力引数。 -1 が指定されている場合、プロシージャーは、現行コーディネーター・メンバーおよびセクション・コンパイル・メンバーでセクションを検索します。 section_source_type が M 以外の場合には、この引数は無視されます。 スキーマの説明
- タイプ VARCHAR(128) のオプションの入力または出力引数。Explain 情報が書き込まれる Explain 表を含むスキーマを指定します。 空ストリングまたは NULL を指定した場合、セッション許可 ID のもとで Explain 表が検索され、その後、SYSTOOLS スキーマで検索されます。 Explain 表が見つからない場合、SQL0219N が戻されます。 呼び出し元が Explain 表に対する INSERT 特権を持っていない場合、SQL0551N が戻されます。 出力の場合、このパラメーターは、情報が書き込まれた Explain 表を含んでいるスキーマに設定されます。 EXPLAIN_REQUESTER
- タイプ VARCHAR(128) の出力引数。このルーチンが呼び出された接続のセッション許可 ID が格納されます。 EXPLAIN_TIME
- Explain 要求の開始時刻を格納する、タイプ TIMESTAMP の出力引数。 source_name
- タイプ VARCHAR (128) の出力引数。ステートメントの準備時またはコンパイル時に実行されていたパッケージの名前を格納します。 SOURCE_SCHEMA
- ソース Explain 要求のスキーマまたは修飾子を格納する、タイプ VARCHAR(128) の出力引数。 SOURCE_VERSION
- Explain 要求のソースのバージョンを格納する、タイプ VARCHAR(64) の出力引数。
使用上の注意
入力の実行可能 ID に一致するセクションが見つからない場合、SQL20501 が戻されます。 入力 executable_id は、以下のソースから入手可能です。
- アクティビティー・イベント・モニター
- パッケージ・キャッシュ・イベント・モニター
- MON_GET_ACTIVITY_DETAILS 表関数
- MON_GET_PKG_CACHE_STMT 表関数
- WLM_GET_WORKLOAD_OCCURRENCE_ACTIVITIES 表関数
- WLM_GET_SERVICE_CLASS_AGENTS 表関数
- MON_GET_PKG_CACHE_STMT_DETAILS 表関数
- MON_GET_APPL_LOCKWAIT 表関数
出力パラメーター explain_requester、explain_time、source_name、source_schema、source_version はキーを構成し、これを使って Explain 表内のセクションに関する情報を検索します。 これらのパラメーターをいずれかの既存の Explain ツール (例えば db2exfmt) で使用して、セクションから取得される Explain 情報をフォーマットします。
このプロシージャーは、Explain 表への挿入後に COMMIT ステートメントを発行しません。 プロシージャーの呼び出し元が COMMIT を発行する必要があります。
例
この例は、セクションごとに入手可能なモニタリング・メトリックを調べることで、パッケージ・キャッシュ内の非常にコストが高いステートメントを識別して分析する方法を示しています。 まず、セクションによる CPU 時間の使用状況を判別するために、以下の SELECT ステートメントのような照会を発行します。
SELECT executable_id,
Total_cpu_time,
Varchar(stmt_text, 100) as stmt_text
FROM TABLE(MON_GET_PKG_CACHE_STMT (NULL, NULL,NULL, -1)) AS T
以下は、この照会の出力例を示しています。
EXECUTABLE_ID TOTAL_CPU_TIME ...
-------------- -------------- ...
x'010000000000000012...200200811261904103698' 91875622 ...
x'010000000000000007...200200811261904103238' 300 ...
2 record(s) selected.
以下は、この照会の出力例の続きを示しています。
...STMT_TEXT
...----------------------
...SELECT * FROM SYSCAT.TABLES
...INSERT INTO T1 VALUES(123)
2 record(s) selected.
高コストの SELECT ステートメントのアクセス・プランを調べるには、その executable_id を EXPLAIN_FROM_SECTION プロシージャーに渡します。 出力を MYSCHEMA スキーマの Explain 表に入れます。
CALL EXPLAIN_FROM_SECTION
( x'01000000000000001200000000000000000000000200200811261904103698',
'M', NULL, 0, 'MYSCHEMA', ?, ?, ?, ?, ? )