異なるオペレーティング・システムおよびハードウェア・プラットフォーム間のバックアップおよびリストア操作

Db2® データベース・システムは、異なるオペレーティング・システムおよびハードウェア・プラットフォーム間の一部のバックアップ、リストア、およびロールフォワード操作をサポートします。

Db2 のバックアップ、リストア、およびロールフォワード操作でサポートされるプラットフォームは、以下の 3 つのファミリーのいずれかにグループ化できます。
  • ビッグ・エンディアン Linux® および UNIX
  • リトル・エンディアンの Linux および UNIX
  • Windows

1 つのプラットフォーム・ファミリーからのデータベース・バックアップは、同じプラットフォーム・ファミリー内のシステムにのみリストアおよびロールフォワードできます。 バックアップが圧縮または暗号化されている場合、バックアップ・イメージに保管されている圧縮解除または暗号化解除ライブラリーをターゲット・システムにロードすることはできません。 この制限は、ソース・システムとターゲット・システムの CPU アーキテクチャーが異なることが原因です。 この状態を回避するには、使用するライブラリーを指定します。 例えば、 AMD64 システム上の Linux 上のデフォルトの Db2 圧縮ライブラリーを使用してバックアップを取り、 IBM Power Systems for Little Endian システム上の Linux 上にリストアしたい場合は、コマンド db2 RESTORE DB MYDB COMRLIB libdb2compr.soを使用します。

以下の表に、 Linux および UNIX プラットフォーム Db2 がサポートする各プラットフォームと、それらのプラットフォームがビッグ・エンディアンかリトル・エンディアンかを示します。
表 1. サポートされる Linux および UNIX オペレーティング・システムのエンディアンネス Db2 サポート
プラットフォーム サポートの制限 エンディアン
AIX®   ビッグ・エンディアン
IA64 上の HP Db2 バージョン 10.5 以下のイメージでのみサポートされます。 ビッグ・エンディアン
zSeries 上の Linux ビッグ・エンディアン
Linux on IBM® Power Systems Db2 バージョン 10.5 以下のイメージでのみサポートされます。 ビッグ・エンディアン
Linux on IBM Power Systems for Little Endian   リトル・エンディアン
IA-64 上の Linux   リトル・エンディアン
Linux on AMD64 および Intel EM64T   リトル・エンディアン
32 ビット Linux on x86 Db2 バージョン 10.5 以下のイメージでのみサポートされます。 リトル・エンディアン
注: 新しいバージョンの Db2 のバックアップを以前のバージョンの Db2にリストアすることはできません。 旧バージョンの Db2 で取ったバックアップをそれより新しいバージョンの Db2 にリストアすることは可能です (リストア操作の最後に UPGRADE 操作が自動的にトリガーされ、データベースが現行バージョンに更新されます)。 例えば、Db2 バージョン 10.5 のバックアップを Db2 バージョン 10.1 データベース・システムにリストアすることはできません。 ただし、 Db2 バージョン 10.1 バックアップを Db2 バージョン 10.5 データベース・システムにリストアすることはできます (アップグレードを成功させるために必要な前提条件およびタスクについては、 Db2 サーバーのアップグレードの計画 を参照してください)。 旧バージョンの Db2 で生成されたリカバリー・ログ・ファイルを使用したロールフォワード操作はサポートされていません。 データベース・アップグレード操作によるリカバリーについて詳しくは、 データベース・アップグレードによるリカバリー を参照してください。 モディフィケーション・パックによるバックアップ、リストア、およびロールフォワードのサポートについて詳しくは、 Compatibility between DB2 for LUW Version 11.1 Mod-Packs and Fix-Packs を参照してください。
注: 32 ビット・レベルで作成されたバックアップ・イメージから 64 ビット・レベルにデータベースをリストアすることはできますが、元に戻すことはできません。 Db2 のバックアップ・ユーティリティーおよびリストア・ユーティリティーは、データベースのバックアップおよびリストアを行うために使用します。 あるマシンから別のマシンにファイル・セットを移動することは、データベースの保全性を損なう可能性があるため、推奨されません。
あるバックアップとリストアの組み合わせが許可されない状態のとき、以下に示す他の方式で Db2 データベース間で表を移動することが できます。
  • db2move コマンド
  • export コマンドに続いて import コマンドまたは load コマンドを使用する
注: バックアップ内の値が、データベースがリストアされる環境の許容範囲外である場合、データベース構成パラメーターはデフォルトに設定されます。