db2idrop - インスタンスの除去コマンド

db2icrtによって作成された Db2® インスタンスを削除します。

ドロップできるインスタンスは、db2idrop コマンドを発行している発行元と同じ Db2 コピーに関する db2ilist コマンドによってリスト表示されるインスタンスだけです。 db2idrop コマンドを使用して、 Db2 pureScale® インスタンスをドロップすることもできます。

Linux® および UNIX オペレーティング・システムの場合、このユーティリティーは DB2DIR/instance ディレクトリーにあります。 DB2DIR は、 Db2 データベース・システムの現行バージョンがインストールされているインストール・ロケーションを表します。 Windows オペレーティング・システムの場合、このユーティリティーは DB2PATH\bin ディレクトリーの下にあります。 DB2PATH は Db2 コピーがインストールされている場所です。

注: Linux および UNIX オペレーティング・システム上の非 root インストールの Db2 インスタンスは、このコマンドを使用してドロップすることはできません。非ルート Db2 コピーをアンインストールするオプションのみあります。詳しくは、後述の『使用上の注意』というセクションを参照してください。

許可

Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、root ユーザー権限または非 root ユーザー権限が必要です。 Windows オペレーティング・システムでは、ローカル管理者権限が必要です。

コマンド構文

For root installation on Linux and UNIX operating systems: Db2 pureScale options
Outside Of Db2 pureScale options

For a non-root thin server instance on Linux and AIX operating systems

For root installation on Windows operating systems

コマンド・パラメーター

For root installation on Linux and UNIX operating systems

-d: Db2 データベース・サポートによって使用されるデバッグ・モードに入ります。
-h | -?: 使用情報を表示します。
-g: Db2 pureScale インスタンスで db2idrop を使用する場合、このパラメーターは必須です。すべてのホスト上の Db2 pureScale インスタンスをドロップすることを指定します。; このパラメーターでは、 Db2 pureScale インスタンス内のすべてのホストで、すべての Db2 メンバーおよびすべてのクラスター・キャッシング・ファシリティーを停止する必要があります。他のすべてのインスタンス・タイプのドロップについては、このオプションは無視されます。
-f: このパラメーターは、推奨されていません。
強制アプリケーション・フラグを指定します。このフラグを指定すると、このインスタンスを使用しているすべてのアプリケーションが強制的に終了させられます。このパラメーターは、 Db2 pureScale 環境ではサポートされていません。
InstName: インスタンスの名前を指定します。

For a non-root thin server instance on Linux and AIX operating systems

-d: Db2 データベース・サポートによって使用されるデバッグ・モードに入ります。
-h | -?: 使用情報を表示します。

For root installation on Windows operating systems

-f: 強制アプリケーション・フラグを指定します。このフラグを指定すると、このインスタンスを使用しているすべてのアプリケーションが強制的に終了させられます。
-h: 使用法を表示します。
InstName: インスタンスの名前を指定します。

例

Linux または UNIX オペレーティング・システムで db2inst1 を作成した場合は、以下のコマンドを発行します。

/opt/IBM/db2/copy1/instance/db2icrt -u db2fenc1 db2inst1

db2inst1をドロップするには、以下のコマンドを実行しなければなりません。

/opt/IBM/db2/copy1/instance/db2idrop db2inst1

使用上の注意

インスタンスをドロップする前に、すべてのホストで Db2 データベース・マネージャーが停止していること、およびそのインスタンスにアクセスする Db2 データベース・アプリケーションが切断され、終了していることを確認してください。必要なら、そのインスタンスに関連する Db2 データベースをバックアップし、構成データを将来参照できるように保存することができます。
db2idrop コマンドではデータベースは除去されません。データベースがもはや不要であれば、まずそれを除去してください。データベースが除去されない場合は、常に同じリリースの別の Db2 コピーの下にカタログして、引き続き使用することができます。
Db2 Text Search 構成を保存し、インスタンス・データベースを再利用する予定の場合は、 db2idrop コマンドを発行する前に、 config ディレクトリー (UNIX の場合は instance_home/sqllib/db2tss/config 、Windows の場合は instance_profile_path\instance_name\db2tss\config) または config ディレクトリーの内容を保存する追加ステップを実行する必要があります。新しいインスタンスが作成された後に、config ディレクトリーをリストアできます。ただし、config ディレクトリーのリストアが有効になるのは、作成される新しいインスタンスが同じリリースおよびフィックスパック・レベルのものである場合だけです。
Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、非 root インストール・インスタンスをドロップできません。この Db2 インスタンスを削除する場合、ユーザーが使用できる唯一のオプションは、 db2_deinstall -aを実行して Db2 の非 root コピーをアンインストールすることです。
Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、 login コマンドの代わりに su コマンドを使用して root ユーザーになる場合、 - オプションを指定して su コマンドを発行し、 login コマンドを使用してシステムにログインした場合と同様にプロセス環境を設定することを指定する必要があります。
Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、root ユーザーの Db2 インスタンス環境をソーシングしてはなりません。 Db2 インスタンス環境をソースとする場合の db2idrop の実行はサポートされていません。
Db2 pureScale 環境では、 -g パラメーターは必須です。この場合、すべてのホストでインスタンスがドロップされます。ただし、インストール開始ホスト (IIH) 上の IBM® General Parallel File System (GPFS) は削除されず、GPFS ファイル・システムも削除されません。ファイル・システムを手動で削除し、GPFS をアンインストールする必要があります。
Windows オペレーティング・システムでは、インスタンスが Microsoft Cluster Service (MSCS) でクラスター化されている場合、インスタンスをドロップする前に db2mscs または db2iclus コマンドを発行することにより、そのインスタンスをクラスター化解除できます。
AIX® 7.1 (またはそれ以上) では、システム・ワークロード・パーティション (WPAR) グローバル環境の共有 Db2 コピーからこのコマンドを実行する場合、このコマンドを root ユーザーとして実行する必要があります。 WPAR は、 Db2 pureScale 環境ではサポートされていません。