db2ckrst - 増分リストア・イメージ順序の検査コマンド
データベース履歴を照会して、 増分リストアに必要なバックアップ・イメージのタイム・スタンプのリストを生成します。 手操作の増分リストアに使用する、単純化されたリストア構文も生成されます。
許可
なし
必要な接続
なし
コマンド構文
コマンド・パラメーター
- -d データベース名
- リストアされるデータベースの別名を指定します。
- -t タイム・スタンプ
- 増分をリストアするバックアップ・イメージのタイム・スタンプを指定します。
- -r
- 実行するリストアのタイプを指定します。 デフォルトはデータベースです。 tablespace を選択していながら表スペース名を指定しなかった場合、ユーティリティーは指定のイメージの履歴項目内を探索して、リストアを実行するためにリストされた表スペース名を使用します。
- -n 表スペース名
- リストアされる 1 つ以上の表スペースの名前を指定します。 データベース・リストア・タイプを選択して、表スペース名のリストを 指定した場合、ユーティリティーは指定の表スペース名を使用して 表スペース・リストアを続行します。
- -h | -u | -?
- ヘルプ情報を表示します。 このオプションを指定すると、他のすべてのオプションは無視され、 ヘルプ情報だけが表示されます。
例
db2ckrst -d mr -t 20001015193455 -r database
db2ckrst -d mr -t 20001015193455 -r tablespace
db2ckrst -d mr -t 20001015193455 -r tablespace -n tbsp1 tbsp2
> db2 backup db mr
Backup successful. The timestamp for this backup image is : 20001016001426
> db2 backup db mr incremental
Backup successful. The timestamp for this backup image is : 20001016001445
> db2ckrst -d mr -t 20001016001445
Suggested restore order of images using timestamp 20001016001445 for
database mr.
===================================================================
db2 restore db mr incremental taken at 20001016001445
db2 restore db mr incremental taken at 20001016001426
db2 restore db mr incremental taken at 20001016001445
===================================================================
> db2ckrst -d mr -t 20001016001445 -r tablespace -n userspace1
Suggested restore order of images using timestamp 20001016001445 for
database mr.
===================================================================
db2 restore db mr tablespace ( USERSPACE1 ) incremental taken at
20001016001445
db2 restore db mr tablespace ( USERSPACE1 ) incremental taken at
20001016001426
db2 restore db mr tablespace ( USERSPACE1 ) incremental taken at
20001016001445
===================================================================
使用上の注意
db2ckrst ユーティリティーの用途をデータベース再作成に拡張することはできません。 履歴ファイルの制約のため、このユーティリティーは、複数のイメージから複数の表スペースをリストアする必要がある場合には正しいリストを提供できません。
このユーティリティーを使用するためには、 データベース履歴が存在していなければなりません。 データベース履歴が存在しない場合は、このユーティリティーを使用する前に、RESTORE コマンドで HISTORY FILE オプションを指定してください。
PRUNE HISTORY コマンドの FORCE オプションを使用すると、データベースの自動増分リストアに必要な項目を削除することができます。 その場合でも手動リストアは正常に動作します。 また、このコマンドを使用すると、db2ckrst ユーティリティーが、必要なバックアップ・イメージの完全なチェーンを正しく分析できなくなる可能性もあります。 PRUNE HISTORY コマンドのデフォルトの操作では、必要な項目を削除しないようになっています。 PRUNE HISTORY コマンドの FORCE オプションは使用しないことをお勧めします。
このユーティリティーは、バックアップを記録するための代替手段として使用してはなりません。