「設定グループ (Configuration Group)」の管理

設定グループは、設定を共有するサーバーのグループを定義します。 この設定は、ネットワーク分割後も設定値が使用可能なまま残り、すべてのノードで一貫性が保たれるため、マルチサーバー・インストール環境では重要になります。 設定グループのコンタクト・ホストは、アクティブな Content Manager と同じインスタンスで実行されます。

このタスクについて

  • 「簡易 (Easy)」インストールでは、この値は自動的に設定されます。
  • 「カスタム」インストールでは、ホストとポートのプロパティーがインストール中に事前に取り込まれます。 ただし、事前に取り込まれた設定値が環境に適しているかどうかを確認するために、以下の手順に従ってください。

手順

  1. Cognos Configuration を開始します。
  2. 「エクスプローラー」 ウィンドウの 「ローカル構成」で、 「環境」をクリックします。
  3. 「構成グループ」をクリックします。
  4. 「ローカル・メンバー設定 (Local Member Settings)」 の値を指定します。
    1. 「メンバー同期ポート」 および 「メンバー調整ポート」 の値を設定します。
      重要: これら 2 つのポートは、インバウンド・トラフィックとアウトバウンド・トラフィックの両方に対して開いている必要があります。
      2 つのポートが、使用中でない、異なる 2 つのローカル・ポートであることを確認してください。 インストール中にコンピューター上のすべてのアプリケーションが稼働していた場合、これらのポートは、使用可能なポートを使用して既に設定されているはずです。
      • 「メンバー同期ポート (Member synchronization port)」は、サーバー間で設定情報を転送したり同期したりするネットワーク通信で使用するローカル・ポートです。 いずれのインストールも、その他のインストール上の MutualAuthSSLHttpEndpoint と対話できる必要があります。 例えば、このポート上でアプリケーション層とデータ層の間のファイアウォールを開く必要があります。 httpEndpoint は、Cognos Analytics インスタンス同士の内部通信にのみ使用されます。 デフォルトは 4300 です。
      • 「メンバー調整ポート (Member coordination port)」は、グループ調整のためにネットワーク通信で使用されるローカル・ポートです。 このポートは、グループのディスカバーとそのグループへの参加、および構成グループ・メンバーの最新リストの保守に使用します。 1 次 Content Manager インストールでは、グループ接続ポートは同じポートです。 各インストールはグループ調整ポート上のその他のインストールと対話できる必要があります。したがって、このポートでインストール済み環境の各層の間のファイアウォールは開いている必要があります。 デフォルトは 5701 です。
    2. 「メンバー調整ホスト」 プロパティーを構成します。

      この設定では、この構成グループのネットワーク通信を調整するローカル・ホスト名を指定します。

      コンピューターにネットワーク・アダプターが 1 つしかない場合:

      「メンバー調整ホスト (Member coordination host)」の値として、ローカル・コンピューターの完全修飾ドメイン・ネーム (FQDN) を設定します。

      コンピューターに複数のネットワーク・アダプターがある場合:
      以下のいずれかの方法を使用します。
      • 「メンバー調整ホスト (Member coordination host)」の値として具体的な IP アドレスを設定することで、適切なアダプターが製品で使用されるようにします。

        OR

      • 以下のパターン・マッチング方法を使用します。

        1. 「メンバー調整ホスト (Member coordination host)」の値として、ローカル・コンピューターの完全修飾ドメイン・ネーム (FQDN) を設定します。
        2. ファイル installation_location/wlp/usr/servers/cognosserver/bootstrap.properties を編集して、正しいアダプターと一致するパターンを指定する、このエントリーを追加します。
          com.ibm.bi.jgroups.matchaddress=matched_pattern
          matched_pattern には、 以下の 2 つの形式のどちらかを使用できます。
          • match-address:IP_address_pattern

            この形式では、 適切なアダプターの IP アドレスを IP アドレス・パターンと突き合わせることで適切なアダプターを指定します。

            例えば、 bootstrap.properties ファイルに次の行を追加します。

            com.ibm.bi.jgroups.matchaddress=match-address:10\\..* は、 10.で始まるすべての IP アドレスに一致します (例: 10.1.2.3 )。

            ヒント: 正しい match-address 構文は match-address:n\..* です (つまり、単一の円記号を使用します)。 ただし、上記の例では、 bootstrap.properties ファイルを編集しています。 .properties ファイルでは、バックスラッシュ (\) は特殊文字です。 そのため、バックスラッシュをもう 1 つ追加する必要があります。
          • match-address:name_pattern

            この形式では、 アダプター名を名前のパターンと突き合わせることで適切なアダプターを指定します。

            例えば、 bootstrap.properties ファイルに次の行を追加します。

            com.ibm.bi.jgroups.matchaddress=match-interface:eth.* という行を追加すると、 名前 eth で始まるアダプター (eth2 など) と一致します。

        上記で使用したパターン・マッチング方式について詳しくは、以下のサイトにアクセスしてください。

  5. 「グループ設定」 プロパティーを構成します。

    「グループ設定」の 3 つのプロパティーで、構成を共有する構成グループを定義します。 分散環境に含まれるすべての Cognos Analytics サーバーで同じ値を設定する必要があります。

    1. 1 次 Content Manager サーバーがインストールされているコンピューターで、以下の値を設定します。
      • グループ名

        グループの名前を選択します。

      • グループ接続ポート

        「メンバー調整ポート」 プロパティーに設定した値と同じ値を設定します。

      • グループ接続ホスト

        「メンバー調整ホスト」 プロパティーの場合と同じ、このコンピューターの FQDN を設定します。

    2. 分散環境に含まれる他の各コンピューターで、1 次 Content Manager サーバーで使用したのと同じ値を設定します。
      • グループ名

        1 次 Content Manager サーバーに設定した 同じ名前 を入力します。

      • グループ接続ポート

        1 次 Content Manager サーバーで指定した 同じ値 を設定します。

      • グループ接続ホスト

        1 次 Content Manager サーバーで指定した 同じ値 を設定します。

      ヒント: 1 次 Content Manager サーバーではないコンピューターで値を設定する別の方法として、以下の手順を実行します。
      1. 「設定グループ (Configuration Group)」を右クリックし、 「取得 (Retrieve)」ボタンをクリックして「設定サーバーの取得 (Retrieve Configuration Servers)」ダイアログを起動します。

        アクティブな Content Manager で SSL が有効な場合、Content Manager URL や他のプロパティーが正しく構成されて保存された後に、構成グループ・プロパティーを取り出すことができます。

      2. アクティブな Content Manager サーバーにアクセスするための適切な情報を入力し、「OK」をクリックします。
        • ユーザー ID - サーバーでの管理特権を持つ ID。
        • パスワード - ユーザー ID のパスワード。
        • ネームスペース ID - 「セキュリティー」「認証」リソースに表示される値。 例えば、CognosEx
        • Cognos Analytics URL - Cognos Analytics を実行するために使用される URL。 例えば、http://myserver:9300/bi
  6. 設定を保存します。