Linux および UNIX システムでのロケールの変更

UNIX および Linux® システムでシステム・ロケールを変更できます。

このタスクの概要

環境変数を設定して、システム・ロケールを制御できます。 これらの変数はシステム規模で、またはセッションごとに定義することができます。
LC_ALL
すべての LC_* 環境変数を、指定の値でオーバーライドします。
LC_CTYPE
文字の種別および大/小文字の変換
LC_COLLATE (LC_COLLATE)
照合 (ソート) 順序
LC_TIME (LC_TIME)
日時フォーマット
LC_NUMERIC (LC_NUMERIC)
非通貨数値フォーマット
LC_MONETARY (LC_MONETARY)
通貨フォーマット
LC_MESSAGES (LC_MESSAGES)
通知および診断メッセージのフォーマットならびに対話式応答のフォーマット。
LC_PAPER (LC_PAPER)
用紙サイズ
LC_NAME (LC_NAME)
名前フォーマット
LC_ADDRESS (LC_ADDRESS)
アドレス・フォーマットおよびロケーション情報
電話番号 (LC_TELEPHONE)
電話番号フォーマット
LC_MEASUREMENT
計算単位 (メートルまたはその他)
「LC_IDENTIFICATION」
ロケール情報に関するメタデータ
LANG
このデフォルト値は、LC_ALL が設定されていないか、または LC_* に適用できる値が設定されていない場合に使用されます。
NLSPATH
メッセージ・カタログを検索するためのパスを区切り文字で区切ったリスト。
TZ
タイム・ゾーン

LC_MESSAGES および NLSPATH は、統合ノードにとって最も重要な変数です。 これらの変数は、統合ノードが使用する応答メッセージの言語およびロケーションを定義します。 統合ノード・プロファイル・ファイル、mqsiprofileNLSPATHを設定します。 ユーザーまたはシステムのどちらかが LC_MESSAGES を設定する必要があります。 LC_MESSAGES に設定する値は、マシン上にインストール済みで、統合ノードが認識できる値でなければなりません。 また、LC_CTYPE も統合ノードにとって重要です。なぜなら、この値は統合ノードがローカル環境と対話するときに実行する文字変換を定義するからです。

これらの変数を設定する前に、ご使用のマシンに言語とコード・ページがインストールされており、 IBM® App Connect Enterpriseでサポートされていることを確認してください。

コマンド locale を使用して、現行のロケールを表示することができます。 コマンド locale -a を実行すると、現在マシンにインストールされているすべてのロケールが表示されます。 LANG および LC_ALL に選択するロケールが、コマンド locale -a が戻すリストにあることを確認してください。 locale が使用して戻す値には大/小文字の区別があります。そのため、値を環境変数に割り当てるときには正確にコピーしてください。

IBM App Connect Enterpriseでサポートされる言語およびコード・ページについては、 サポートされるコード・ページを参照してください。

CDE を使用する場合、LANGLC_ALL を直接設定するのでなく、この環境でロケールを設定してください。 NLSPATH 変数はどちらの方法でも受け付けます。

例えば、 IBM App Connect Enterprise を UTF-8 環境で実行するように設定するには、プロファイルに以下の値を設定します。
LANG=en_US.utf-8
LC_ALL=en_US.utf-8
ここで、en_US は言語を設定し、utf-8 はコード・ページを設定します。

統合ノード・コンポーネントを開始すると、そのコンポーネントのロケールは、コンポーネントを開始したシェルから継承されます。 統合ノード・コンポーネントは、LC_MESSAGES 環境変数を NLSPATH 環境変数内の検索パスとして使用します (LC_MESSAGES は変数 LC_ALL がエクスポートされているときに設定されます)。

メッセージは、このロケールによって設定されたコード・ページで syslog に送信されます。 複数の統合ノードがこの syslog に書き込む場合、それらのメッセージのコード・ページはブローカー起動時のロケールのコード・ページになります。例えば、以下のようになります。

ロケール syslog コード・ページ ccsid
pt_BR iso8859-1 819
pt_BR ibm-850 850
pt_BR utf-8 1208

syslog デーモンを実行するユーザー ID のロケールは、そのシステム上の syslog に書き込むすべての統合ノードのロケールと互換性のあるロケールに設定します (例えば utf-8)。 互換性を保つために、デフォルトのロケールを設定することができます。 Solarisでは、 /etc/default/initLANG 変数と LC_ALL 変数を設定します。 AIX® および Linuxの場合、これらの変数は /etc/environmentにあります。 このタスクは、 HP-UXでは必要ありません。

統合ノードで完全なタイム・ゾーン・サポートを得るには、「大陸/都市」表記を使用して TZ 変数を設定します。 例えば、TZEurope/London に設定すると、London, England をタイム・ゾーンにします。また、America/New_York に設定すると、New York, America をタイム・ゾーンにします。

新規のロケールを追加したい場合は、その作業を行う方法についてオペレーティング・システムの資料を参照してください。 新規ロケールのコード・ページが IBM App Connect Enterprise でサポートされていない場合は、 新規コード・ページ・コンバーターの生成によって追加する必要があります。