AIX 7.3 の新機能

AIX 7.3 オペレーティング・システムの新規情報または大幅に変更された情報について説明します。

資料での新規情報または変更情報の参照方法

技術的な変更が行われた箇所を確認しやすくするために、 AIX 7.3 の情報では以下を使用しています。
  • 新規または変更された情報が始まる位置を示す変更の開始画像。
  • 新規または変更された情報が終わる位置を示す変更の終わり画像。

2023 年 11 月

以下の情報は、 AIX 7.3.2 資料に加えられた更新の要約です。 AIX コマンド固有の更新の要約を確認するには、 コマンドの新機能を参照してください。 プリインストールの検査および変更については、「 AIX 7.3 リリース・ノート」を参照してください。
  • 「タスクおよび保守援助機能」 トピックに、 「NVMe ドライブのサニタイズ操作 (Sanitize operation for NVMe drives)」 ページが追加されました。
  • 「その他のチューナブル・パラメーター」 ページに、 AIX_CWD_CACHE チューナブル・パラメーターに関する情報が追加されました。
  • 指定されたタイム・ゾーンに基づいて現在のカレンダー時間を取得する新しい timespec_get サブルーチンが追加されました。
  • 「監査イベント」 ページに、 Internet Protocol Security (IPsec) 操作に関する IPSEC_p1_saIPSEC_p2_saIPSEC_ike_verIPSEC_auth_type、および IPSEC_noprop_ack の監査イベントが追加されました。
  • 「Tunables file directory」 ページに、 /etc/tunables/usermodified ファイルに関する情報が追加されました。
  • 「ライブ・アップデートの制限」 ページに Power-VC 管理対象システムの入出力制限が追加されました。
  • 「Enhanced Korn シェル (ksh93)」 ページの監査サポートが追加されました。
  • 「環境変数」 ページに、16 MB の複数ページ・セグメント・サイズ (MPSS) ページ管理を有効または無効にする ASO_OPTIONS 環境変数の新しい値 LARGE_PAGE_EXCLUSIVEが追加されました。
  • ファイルの絶対ファイル・システム・パス名をログに記録するように PROC_Execute 監査イベントを構成できるようになりました。
  • AIX マルチパス入出力 (MPIO) が拡張され、ファブリック・スイッチからファブリック・パフォーマンス・インパクト通知 (FPIN) 輻輳通知を受信したときに、輻輳したパス上の入出力トラフィックを制御できるようになりました。
  • IBM Security Directory Server (ISDS) バージョン 6.4 は、 IBM Security Verify Directory (ISVD) バージョン 10.0に置き換えられました。
  • 新しいオブジェクト・データ・マネージャー (ODM) 属性 lldp_mode が EtherChannel ・デバイスに追加されました。この属性は、LLDP 隣接情報内の基礎となるアダプターの詳細を表示します。

2022年11月

以下の情報は、 AIX 7.3.1 資料に加えられた更新の要約です。 AIX コマンド固有の更新の要約を確認するには、 コマンドの新機能を参照してください。 プリインストールの検査および変更については、「 AIX 7.3 リリース・ノート」を参照してください。

2021 年 11 月 21 日

以下の情報は、 AIX 7.3 資料に対して行われた更新の要約です。 AIX コマンド固有の更新の要約を確認するには、 コマンドの新機能を参照してください。

  • AIX 更新アクセス・キー のトピックに関する情報が追加されました。 AIX オペレーティング・システムのバージョンを更新するときは、 AIX 更新アクセス・キー (UAK) を検証する必要があります。
  • 基本オペレーティング・システムのインストール・メニューおよびネットワーク・マイグレーション用の bosinst_data リソースでの Java™ 5 ソフトウェアの削除のサポートは非推奨になりました。
  • Active Memory Expansion (AME) での 64 KB ページのサポートに関する情報が更新されました。 AME は、 Power10 プロセッサー・ベースのサーバーから、デフォルトで 64 KB ページの使用可能化をサポートします。
  • ブート・プロセスで使用されるルート・ボリューム・グループ (rootvg) の LV を暗号化できます。 詳しくは、『暗号化された論理ボリューム』 のトピックを参照してください。
  • SMIT の 「Installation and Settings (インストールと設定)」 メニューにおけるオプションが更新されました。 このオプションの詳細情報については、『BOS インストール・オプション』 のトピックを参照してください。
  • 次回のブートおよび次回のライブ・アップデート操作後に、すべての AIX チューナブル・パラメーター値を保存および復元できるようになりました。 チューニング・パラメーターのグローバル操作 のトピックで、SMIT の説明が更新されました。
  • 「NIM bos_inst 操作の使用」 トピックで、 -a nfs_version フラグおよび -a sec_version フラグに関する情報が更新されました。
  • AIX バイナリー互換性 (AIX バージョン 7.3) に関する情報が更新されました。 詳しくは、☆『AIX バイナリー互換性の制約事項』を参照してください。
  • AIX IP セキュリティー (IPsec) は、Internet Key Exchange バージョン 2 (IKEv2) によるNetwork Address Translation Traversal (NAT-T) 機能をサポートしています。 詳しくは、 NAT を使用するための IP セキュリティー (IKEv2) の構成 および IKEv2 で NAT-T 関数を使用する場合の制限を参照してください。
  • AIX オペレーティング・システムは、バージョン 2 (IKEv2) による IKE (IKE_AUTH) メッセージのフラグメント化をサポートしています。 詳しくは、『IKE (IKE_AUTH) メッセージのフラグメント化』を参照してください。
  • SMB クライアント・ファイルシステム』 のトピックにおいて、SMB protocol 3.0.2 での機能拡張に関する情報が更新されました。
  • 『ディスクおよびディスク・アダプターのチューナブル・パラメーター』 のトピックにおいて、ファイバー・チャネル・アダプターの未処理要求の制限に関する情報が更新されました。
  • M:N スレッド・モデルはサポートされなくなりました。 詳しくは、『スレッドのチューニング』 のトピックを参照してください。
  • プロセス・コンテンション有効範囲はサポートされなくなりました。 詳しくは、『pthread_attr_getscope and pthread_attr_setscope Subroutines』 のトピックを参照してください。
  • サポートされる言語とロケール トピックの AIX での Unicode エンコード言語およびロケール 表の中国語 (Hant) 情報が更新されました。
  • 以下のトピックにおいて、共有メモリを継承しない子プロセスを作成する、新しい fork 機能に関する情報を追加しました。
  • Special use system memory Subsystemに関する情報を追加しました。 Special use system memory Subsystem は、ディスク・ストレージとして使用可能なメモリ技術のサポートを、デバイス・ドライバーに提供します。
  • システム・バックアップ・イメージ (mksysb) からブート可能な ISO 9660 メディアを作成する、mksysb_iso コマンドに関する情報を追加しました。
  • 論理区画 (LPAR) の関連情報および統計情報をレポートする、lparstat コマンドに関する情報を追加しました。
  • create_ova コマンドは、 POWER9™ および Power10 システム上で pigz ユーティリティーを使用して、Nest Accelerator (NX) GZIP 圧縮アクセラレーター (使用可能な場合) を使用します。 デフォルトの pigz ユーティリティーの代わりに gzip ユーティリティーを使用できる create_ova コマンドの -c フラグに関する情報が追加されました。
  • Network Time Protocol (NTP) version 3 のサポートは廃止されました。 コマンド xntpdxntpdcntpdatentptracentpqはサポートされなくなりました。 以前のバージョンの NTP との互換性のために、シンボリック・リンクはデフォルトで NTP バージョン 4 のバイナリー・ファイルを指すため、同じコマンドが引き続き機能します。 詳しくは、『Network Time Protocol (NTP)』 を参照してください。
  • 計測したプロセッサーの周波数をレポートする pmcycles -M コマンドが増設されました。
  • Power10 およびそれ以降のプロセッサー・ベースのサーバーにおける、EnergyScale の power and performance モード、およびプロセッサーの周波数に関する情報をレポートする、lparstat -N コマンドが増設されました。