xset コマンド
目的
X-Window 環境のオプションを設定します。
構文
xset [ -display Display ] [ b [ Volume [ Pitch [ Duration ] ] ] | -b | b on | b off ] [ bc | -bc ] c [ Volume ] | -c | c on | c off ] [ [ - | + ] fp [ - | + | = ] Path [ ,Path, [ ... ] ] ] [ fp default ] [ fp rehash ] [ [ - ] led [ Integer ] ] [ led on | led off ] [ m [ Accelerator ] [ Threshold ] ] ] [ m [ ouse ] default ] [ p Pixel Color ] [ [ - ] r ] [ r on | r off ] [ s [ Length [ Period ] ] ] [ s blank | s noblank ] [ s expose | s noexpose ] [ s on | s off ] [ s activate ] [ s reset ] [ s default ] [ q ]
説明
xset コマンドはユーザーの X-Window 環境をカスタマイズします。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-display Host:Display | 使用する X サーバーを指定します。サーバーの詳細については、 X コマンドのセクションを参照してください。 |
b または b on | ベル機能をオンにします。これはデフォルト設定です。
注: どのハードウェアでもベルの特性を変更できるとは限りませんが、変更できる場合は、すべての b フラグの変更とその変数を使用できます。 |
b [Volume [Pitch [Duration] ] ] | ベルの音量、ピッチ、および音長を指定します。このフラグには、下記の 3 つまでの数値を使用できます。
|
-b または b off | ベル機能をオフにします。 |
bc または -bc | 使用可能であれば、サーバー内のバグ互換モードをコントロールします。先行 - (ハイフン) を付けると、このモードが使用不可になり、付けなければバグ互換モードが使用可能になります。bc フラグを機能させるには、サーバーで MIT-SUNDRY-NONSTANDARD プロトコル拡張機能がサポートされなければなりません。
新しいアプリケーション開発は、バグ互換モードを使用不可にして実行する必要があります。 bc フラグは、X11 リリース 4 (X11R4) より前のクライアント向けに用意されています。X11R4 より前のクライアントによっては、各種プロトコル要求で無効な値を渡すものがあります。この種のクライアントは、X11R4 サーバーを使用して実行すると、異常終了するか、または正常に操作できません。 このフラグは、この種のクライアントも引き続き実行できるように、一定のバグを X サーバーに明示的に再び取り込みます。 |
c または c on | クリック機能をオンにします。システム・デフォルト。 |
c Volume | 現在のハードウェア機能に応じて、クリックの最大許容値のパーセントを 0 から 100 までの数値で指定します。 |
-c または c off | クリック機能をオフにします。 |
fp=Path,... | Path パラメーターで与えられたディレクトリーにフォント・パスを設定します。ディレクトリーは、クライアントではなくサーバーによって解釈され、サーバーに依存します。サーバーは、mkfontdir コマンドで作成されたフォント・データベースが入っていないディレクトリーを無視します。fp フラグでサポートされるオプションと変数を、すべて使用することができます。 |
fp- または -fp | Path パラメーターで指定したフォント・パスを、fp の前に - (ハイフン) が付いている場合は現フォント・パスの最後から、fp の後に - (ハイフン) が付いている場合はそのフォント・パスの最初から削除します。 |
fp+ または +fp | Path パラメーターで指定したフォント・パスを、fp の前に - (ハイフン) が付いている場合はフォント・リストの最後に追加し、fp の後に - (ハイフン) が付いている場合はフォント・パスの終わりに追加します。 |
fp default | フォント・パスをサーバーのデフォルトにリセットします。 |
fp rehash | サーバーに現行フォント・パス内のフォント・データベースを再度読み取らせます。通常は、mkfontdir を実行してフォント・データベースを作成し直した後で、フォント・ディレクトリーに新しいフォントを追加するときにのみ使用します。 |
led または led on | すべての LED をオンにします。 |
-led Integer | Integer で指定した LED をオフにします。 有効な値は 1 から 32 までです。 |
led Integer | Integer で指定した LED をオンにします。 有効な値は 1 から 32 までです。 |
-led または led off | すべての LED をオフにします。
注: どのハードウェアでも、同じ LED ファンクションに同じ Integer 変数が割り当てられるとは限りません。 |
m | マウスまたは他のポインティング・デバイスの精度を制御できるようにします。変数を指定しないか、または default 引数を指定すると、システムのデフォルト値が使用されます。このフラグには、下記のオプショナル引数とパラメーターを使用することができます。
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p | ピクセル・カラー値を制御します。一部のサーバー上では、BlackPixel と WhitePixel の入力を変更すると、root のバックグラウンド・カラーを変更できます。これらの値は 0 と 1 であることが多いのですが、他の値でもかまいません。
また、サーバーではこれらのカラーをプライベートに割り当てる方法を選択できます。その場合、xset コマンドはエラーを生成します。また、xset コマンドは、マップ・エントリーが読み取り専用カラーの場合にもエラーを生成します。 有効なパラメーターは下記のとおりです。
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r または r on | オートリピートを使用可能にします。 |
-r または r off | オートリピートを使用不可にします。 |
s または s default | スクリーンセーバー・パラメーターをデフォルトのスクリーンセーバー特性に設定します。 |
s [Length[Period]] | スクリーンセーバーがアクティブになるまでに、サーバーが非アクティブになっていなければならない時間を指定します。Period には、焼き付きを防ぐためにバックグラウンド・パターンを変更しなければならない間隔を指定します。 Length と Period の値は、秒単位で指定します。数値パラメーターを 1 つしか指定しなければ、Length パラメーターとして解釈されます。 |
s on または s off | スクリーンセーバー機能を、それぞれオンとオフにします。 |
s activate | スクリーンセーバーがオフになっていても、それをアクティブにします。 |
s reset | スクリーンセーバーがアクティブになっていれば、それを活動停止にします。 |
s blank | バックグラウンド・パターンを表示せずに、ビデオをブランクにするように (ハードウェアで可能な場合) 設定変更を変更します。 |
s noblank | 表示をブランクにせずに、パターンを表示するように設定変更を設定します。 |
s expose | ウィンドウ・エクスポージャー (サーバーがウィンドウの内容を破棄) ができるように、設定変更を設定します。 |
s noexpose | エクスポージャー・イベントを発生させずにサーバーが画面を再生成できない限り、スクリーンセーバーを使用不可にするように設定変更を設定します。 |
q | 現在の設定に関する情報を報告します。
上記の設定は、ログアウト時にデフォルト値にリセットされます。 注: どの X-Window 環境でも、これらのオプションをすべて使用できるわけではありません。 |
例
- ベルの音量を中に設定し、トーンを 50 ヘルツに設定し、ベルが鳴る時間の長さを 50 ミリ秒に設定するには、下記のように入力します。
xset b 50,50,50
- /usr/lib/X11/fonts ディレクトリーへのフォント・パスを設定するには、下記のように入力します。
xset fp= /usr/lib/x11/fonts
- サーバーに現行フォント・パス内のフォント・データベースを再度読み取らせるには、下記のように入力します。
xset fp rehash
- 現在の設定に関する情報を表示するには、下記のように入力します。
このコマンドにより、下記のような出力が生成されます。xset q
Keyboard Control: auto repeat: on key click percent: 0 LED mask: 00000000 auto repeating keys: 0000000000000000 0000000000000000 0000000000000000 0000000000000000 bell percent: 50 bell pitch: 400 bell duration: 100 Pointer Control: acceleration: 2 = 2 / 1 threshold: 4 Screen Saver: prefer blanking: no allow exposures: no timeout: 0 cycle: 0 Colors: default colormap: 0x8006e BlackPixel: 0 WhitePixel: 1 Font Path: /usr/lib/X11/fonts/,/usr/lib/X11/fonts/75dpi/,/usr/lib/X11/fonts/100dpi/,/usr/ lib/X11/fonts/oldx10/,/usr/lib/X11/fonts/oldx11/,/usr/lib/X11/fonts/bmug/,/usr/l ib/X11/fonts/info-mac/,/usr/lib/X11/fonts/JP/,/usr/lib/X11/fonts/misc/