エラーによる make コマンド停止の防止

いずれかのプログラムがゼロ以外のエラー・コードを戻すと、 通常は make コマンドは停止します。 一部のプログラムは、意味のない状況を戻します。

make コマンドがエラー時に停止するのを防ぐには、 以下のいずれかを実行します。

  • コマンド・ラインで、make コマンドに -i フラグを指定する。
  • 偽ターゲット名 .IGNORE のみの従属行を記述ファイルに加える。 .IGNORE は本当のターゲット・ファイルではないので、 偽ターゲットと呼ばれます。 .IGNORE に前提条件がある場合、 make コマンドはそれに関連するエラーを無視します。
  • 記述ファイルの、make コマンドがエラー時に停止してはならない各行の最初の文字位置を - (負符号) にする。

記述ファイルの例

例えば、prog というプログラムは、3 つの C 言語ファイル x.cy.c、および z.c をコンパイルしてからリンクして作成されます。 x.cy.c ファイルは、 defs というファイル内のいくつかの宣言を共有します。 z.c ファイルは、そのような宣言を共有しません。 次に示すのは記述ファイルの例で、prog プログラムを作成します。

# Make prog from 3 object files
prog: x.o y.o z.o
# Use the cc program to make prog
    cc  x.o y.o z.o -o prog
# Make x.o from 2 other files
x.o:   x.c defs
# Use the cc program to make x.o
    cc -c x.c
# Make y.o from 2 other files
y.o: y.c defs
# Use the cc program to make y.o
    cc  -c y.c
# Make z.o from z.c
z.o:   z.c
# Use the cc program to make z.o
    cc  -c z.c

このファイルを makefile と命名した場合、ソース・ファイル x.cy.cz.c、 または defs のうちのいずれかに変更を加えた後、 make コマンドを入力して、prog プログラムを更新します。