IPv6 を実行するための gated デーモンの構成

インターネット・プロトコル・バージョン 6 (IPv6) を実行するために gated デーモンを構成するには、以下の手順を使用します。

インターネット・プロトコル・バージョン 6 (IPv6) のもとで実行するために gated デーモンを構成するには、最初に、ユーザーのシステムが IPv6IPv6 経路指定用に構成されていることを確認します。

  1. autoconf6 を実行して、インターフェースを IPv6 に合わせて自動的に構成します。
  2. IPv6 経路指定を使用したい IPv6 インターフェースごとにサイト内ローカル・アドレスを構成するために、次のコマンドを使用します。
    ifconfig interface inet6 fec0:n::address/64 alias

    この場合、

    interface
    インターフェースの名前。例えば、tr0 または en0
    n
    任意の 10 進数。例えば、11
    address
    2 つのコロンに続く、IPv6 インターフェース・アドレスの部分。例えば、IPv6 アドレスが fe80::204:acff:fe86:298d の場合、address エントリーは 204:acff:fe86:298d になります。
    注: コマンド netstat -i を使用すると、構成済みのインターフェースごとの IPv6 アドレスを表示できます。

    トークンリング tr0IPv6 アドレスが fe80::204:acff:fe86:298d である場合は、次のコマンドを使用します。

    ifconfig tr0 inet6 fec0:13::204:acff:fe86:298d/64 alias
  3. 次のコマンドを使用して IPv6 転送をオンにします。
    no -o ip6forwarding=1
  4. 次のコマンドを使用して ndpd-router を始動します。
    ndpd-router -g

    ndpd-router を始動すると、ユーザーのシステムは隣接ディスカバリー・プロトコルのルーターとして機能します。 隣接ディスカバリー・プロトコルのルーターは隣接ディスカバリー・ホストに経路指定情報を通知するため、ホストは IPv6 パケットを経路指定できるようになります。

    IPv6 ネットワークの一部にしたいネットワーク上のすべてのホストが ndpd-host を実行する必要があります。 ndpd-host を実行するネットワーク上の各ホストは、それ自体を IPv6 ネットワークの一部として認識し、隣接ディスカバリー・プロトコルを使用します。このプロトコルにより、隣接経路指定を可能にし、パケット転送用の隣接ルーターを検索するためのリンク層アドレスの判別とモニターを行うことができます。

  5. 次に、gated デーモンを構成します。
    1. システムに最適な IPv6 ゲートウェイ・プロトコルを決定します。
      IPv6 経路指定プロトコルに選択できるのは、IPv6 用に拡張されたボーダー・ゲートウェイ・プロトコル (BGP4+) と Routing Information Protocol Next Generation (RIPng) です。
    2. /etc/gated.conf ファイルを編集し、求める gated デーモン構成を反映させます。
      注: AIX® 4.3.2 以降は gated バージョン 3.5.9 を実行します。 gated.conf ファイルの構文は、旧バージョンと多少異なります。 正しい構文については、 ファイル参照gated.conf の資料を参照してください。/usr/sample/tcpip ディレクトリーに入っているサンプル・ファイルを使用することもできます。

      BGP4+ または RIPng を構成する場合は、IPv6 アドレスを使用してください。この構文により、IP アドレスが指定されます。

      注: デフォルトにより、RIPng はそのパケットをマルチキャストします。

/etc/gated.conf ファイルを変更した後、gated デーモンを始動することができます。