cttracecfg コマンド
目的
トレース構成とスプール領域構成を動的に変更します。構文
トレース構成を変更するには、次のように指定します。
cttracecfg -T [ -l | -a | -u | -r ] [ -n section_name ] [ -p pattern ] [ -d dir ] [ -s size ]
[ -o on | off ] [ -h ]
スプール領域管理を構成するには、次のように指定します。
cttracecfg -S [ -l | -a | -u | -r ] [ -n section_name ] [ -d dir ] [ -i interval ]
[ -t retention_days ] [ -c max_size ] [ -o on | off ] [ -h ]
説明
cttracecfg コマンドは、トレース・スプールを動的にオン/オフする場合、またはスプール・ディレクトリー上のクリーンアップ・アクティビティーを構成する場合に使用します。
ctracecfg コマンドは、トレース構成について作業する (トレース・スプールを使用可能または使用不可にする) 場合は -T フラグを、スプール構成について作業する (スプール・ディレクトリーをクリーンアップする) 場合は -S フラグを指定して実行できます。
トレース構成
cttracecfg コマンドを使用してトレース構成を変更できます。トレース構成の変更は、Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) デーモンによって動的に選定され、必要な変更がこのデーモンのトレース構成に適用されます。
default
という予約済みセクションは、以下の属性のデフォルト値を表します (これらの属性がトレース構成セクションで定義されていない場合)。
属性 | 説明 |
---|---|
spooling | トレース・スプールを使用可能にするか使用不可にするかを指定します。 |
tracesize | 合計トレース・サイズを指定します。 |
dest | スプールの宛先ディレクトリーを指定します。 |
トレース・スプールのデフォルトの動作は、トレース・ファイルの特殊なセクションを使用して上書きできます。 この特殊なセクションで、spooling、tracesize、および dest 属性を変更してこのデーモンのトレース動作を変更できます。
トレース構成セクションで以下の操作を実行できます。
- すべてのトレース・セクションの照会またはリスト。
- セクションの追加。
- セクションの変更。
- セクションの削除。
スプール領域管理
cttracecfg コマンドを使用し、以下のいずれかの方法を使用することによって、スプール領域管理ポリシーを変更できます。
- スプール領域上のクリーンアップ・アクティビティーを使用可能または使用不可にする。
- スプール領域のクリーンアップ間隔を変更する。
- スプールされたファイルの保存日数を変更する。
- スプール・ディレクトリーの最大許容サイズを変更する。
スプール領域管理セクションで以下の操作を実行できます。
- すべてのスプール領域管理セクションの照会またはリスト。
- スプール領域管理セクションの追加。
- スプール領域管理セクションの変更。
- スプール領域管理セクションの削除。
注: スプール領域管理セクションの名前の先頭には、必ず
spoolarea_
という文字列を指定します。
フラグ
トレース構成フラグ
フラグ | 説明 |
---|---|
-T | cttracecfg コマンドを動的トレース・セクションに対して動作させることを指定します。 |
-l | トレース構成セクションをリストします。 |
-a | トレース構成セクションを追加します。 |
-u | トレース構成セクションを更新します。 |
-r | トレース構成セクションを削除します。 |
-n section_name | 構成ファイル内の特定のセクションを指定します。 |
-p pattern | トレース・ファイル・ディレクトリーのパターンを指定します。 |
-o [ on | off ] | トレース・スプール・メカニズムのオン/オフを行います。このフラグの有効な値は次のとおりです。
|
-d dir | 宛先ディレクトリー・パスを指定します。 |
-s size | トレースのサイズをバイト単位で指定します。 |
-h | このコマンドの使用法情報を表示します。 |
スプール領域管理フラグ
フラグ | 説明 |
---|---|
-S | cttracecfg コマンドをトレース・スプール領域管理セクションに対して動作させることを指定します。 |
-l | スプール領域管理セクションをリストします。 |
-a | スプール領域管理セクションを追加します。 |
-u | スプール領域管理セクションを更新します。 |
-r | スプール領域管理セクションを削除します。 |
-n section_name | 構成ファイル内の特定のセクションを指定します。 |
-o [ on | off ] | 古いトレース・ファイルをスプール・ディレクトリーから除去します。このフラグの有効な値は次のとおりです。
|
-d dir | 宛先ディレクトリー・パスを指定します。 |
-i interval | クリーンアップ間隔を時間数で指定します。 |
-t retention_days | スプールされたファイルの保存日数を指定します。 |
-c max_size | トレース・スプール領域の最大許容容量を MB 単位で指定します。 |
-h | このコマンドの使用法情報を表示します。 |
終了状況
- 0
- コマンドが正常に完了しました。
- 1
- エラーが発生しました。
例
- すべての動的トレース・セクションを照会するには、次のコマンドを入力します。
cttracecfg -T -l
- デフォルト・トレース・セクションを照会するには、次のコマンドを入力します。
cttracecfg -T -l -n default
- 動的トレース・セクション
section_test
を照会するには、次のコマンドを入力します。cttracecfg -T -l -n section_test
- トレース・サイズを 2 MB、宛先ディレクトリー・パスを
/data/trc
として指定して、リソース・モニターおよび制御 (RMC) デーモンのトレース・スプール・メカニズムを構成するには、次のコマンドを入力します。cttracecfg -T -a -n RMCD -p "/var/ct/.*/log/mc/.*" -d "/data/trc" -s 2097152 -o on
- スプール領域管理セクションを
/data/trc
ディレクトリーに追加して、そのディレクトリーが 12 時間ごとにチェックされ、スプールされたファイルが除去されるまでの保存期間を 14 日間とするには、次のコマンドを入力します。cttracecfg -S -a -n spoolarea_data -d /data/trc -i 12 -t 14 -o on
- スプール領域のサイズが 50 MB を超えた場合にトレース・スプール領域
/data/trc
からトレース・ファイルを削除するには、次のコマンドを入力します。 また、スプール・ディレクトリーを 12 時間ごとにチェックすることも必要です。cttracecfg -S -a -n spoolarea_data -d "/data/trc" -i 12 -c 50 -o on
位置
- /opt/rsct/bin/cttracecfg
- cttracecfg コマンドが入っています。
ファイル
- /var/ct/cfg/trace.conf
- トレース構成とスプール領域構成が入っています。