z/OS UNIX ファイル・システム内でファイルをコピーする

z/OS UNIX ファイル・システム内でファイルをコピーするには、シェル・コマンド cp または pax、あるいは TSO/E コマンドの OCOPY を使用できます。

シェルの使用: 次の場合には、cp シェル・コマンドを使用します。
  • 1 つのファイルを作業ディレクトリーの他のファイル、または他のディレクトリーの新しいファイルにコピーする場合。
  • ユーザーのファイル・システムの他の場所に 1 つのファイル、ファイルの集合、またはディレクトリーの集合をコピーする場合。
1 つのファイルを作業ディレクトリーの別のファイルにコピーするには、次のように入力します。
cp file1 file2
このコマンドは file1 の内容を file2 にコピーします。
他のディレクトリーへファイルのリストをコピーする場合は、次のように入力してください。
cp file1 file2 file3 dir1
このコマンドは、ファイル file1file2file3 をディレクトリー dir1 にコピーします。

cp コマンドについて詳しくは、「z/OS UNIX System Services コマンド解説書」の cp を参照してください。

pax シェル・コマンドをコピー・モードで使用し、ディ レクトリーとファイルの集合をファイル・システムの他の場所にコピーすることができ ます。

pax をコピー・モードで使用するに は、-r-w (または -rw) のオプションを以下のように 指定します。
pax -rw pathname directory
pax は指定されたパス名を読み取り、それをターゲット・ディレクトリーに コピーします。 ターゲット・ディレクトリーはすでに存在していなければなりませんし、ユーザ ーはそれへの書き込みアクセス権限を持っていなければなりません。 パス名がディレクトリーであれば、pax は、ディレクトリーそのものだけでなく、そのディレクトリー内のすべてのファイル とサブディレクトリーをターゲット・ディレクトリーにコピーします。

-C および -M などの追加オプションを指定して pax をコピー・モードで使用すると、あるファイル・シ ステム・タイプから別のファイル・システム・タイプ (例えば、HFS から zFS へなど) へデータをマイグレーションするのに便利です。pax コマンドについて詳しくは、「z/OS UNIX System Services コマンド解説書」の pax - 移植可能アーカイブを交換する を参照してください。

TSO/E の使用: TSO/E OCOPY コマンドを使用して z/OS UNIX ファイルを他の z/OS UNIX ファイルにコピーできます。その過程で、1 つのコード・ページから他のコード・ページへデータを変換できます。

例: z/OS UNIX ファイルを、データを変換して、異なるディレクトリー内の別の z/OS UNIX ファイルにコピーするには、次のように入力します。
ALLOCATE DDNAME(KPAYR) PATH('/u/kinn/bin/payroll')
ALLOCATE DDNAME(MPAYR) PATH('/u/mills/bin/payroll')
OCOPY INDD(KPAYR) OUTDD(mpayr) TEXT CONVERT((BPXFX311)) TO1047

CONVERT((BPXFX311)) と TO1047 の組み合わせは、ASCII からコード・ページ IBM-1047 へ変換するために、 ASCII 変換テーブルを使用することを示します。CONVERT を指定する場合、TO1047 または FROM1047 が必須です。

CONVERT パラメーターとともに、データ・セット名、メンバー名、またはその両方を指定できます。 この例で、(( )) を使用し、データ・セット名を使用しないことは、 MVS™ の標準検索順序におけるモジュールであるメンバーを指定していることを示します。

割り振ろうとしているファイルが新規ファイルの場合、PATHOPTS および PATHMODE オペランドは必須です。