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今日のハイブリッドクラウド世界における神話と真実

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IBMのハイブリッドクラウド環境における IBM zSystems の重要な役割とは

IT業界の関係者が「メインフレームからの脱却」について話したり、永続的な IBM zSystems プラットフォームがビジネスにとって差別化された価値を提供し続けるのかどうか疑問視されていることがあります。パブリッククラウド、エッジ・ソリューション、分散型テクノロジーはすべて、ハイブリッドクラウド環境の一部として重要な役割を果たします。しかし一方で、IBM zSystems も、ビジネス・クリティカルなワークロードに必要なパフォーマンス、レジリエンス、セキュリティー、持続可能性、および効率性を提供するため、多くの大規模エンタープライズ IT 環境に不可欠であり、IBM の自社環境にも間違いなく必要不可欠となっています。

このブログでは、いくつかのメインフレームにおける神話を払拭し、IBM のハイブリッドクラウド環境において、IBM zSystems が現在および将来にわたって果たす重要な役割を明らかにします。

神話①: メインフレームは、もはや IBM 自身のエンタープライズ IT ポートフォリオや戦略の中核ではない

真実:IBM zSystems プラットフォームは、ハイブリッドクラウド戦略において中心的な役割を担っており、IBM は今日、このプラットフォームの大規模なユーザーとなっています。これは、IBM が zSystems を製造・販売しているからというだけでなく、業務に最適なプラットフォームであるからです。IBM は、IBM zSystems 上にある少なくとも1つのコンポーネントで600近くのアプリケーションを実行しており、その中には財務的に重要なアプリケーションの65%以上が含まれています。重要な見積もり、財務、人事アプリケーションは、z/OS、z/VM、Linux on zSystems で稼働しています。これには、IBM の統合基幹業務システム(iERP)ソリューション、グローバル・クレジット・システム、会計情報ウェアハウス、グローバル・ロジスティクス・システム、共通元帳システムなどが含まれます。

神話②: メインフレームは高価である

真実:IBM zSystems 上で動作するアプリケーションの総所有コスト(TCO)は、プラットフォームの高稼働率、長寿命、上位互換性を考えると、他のプラットフォームに移行するよりも低減することができます。テクノロジー・ビジネス・マネジメント(TBM)アプローチを用いて、IBM は、zSystems 上で動作するアプリケーションが、最新の運用環境において、より低い TCO、より優れたパフォーマンス、より優れたセキュリティーを実現できることを積極的に示しています。また、多くのお客様が経験しているように、IBM zSystems 上の既存のキャパシティーを使用することで、パブリッククラウドの費用を削減することもできます。さらに、「インテリジェント・ワークロード・プレースメント」と組み合わせて、コンテナ化されたアプリケーションのワークロードをアーキテクチャー間で移動させ、パフォーマンス、持続可能性、コストを最適化するのです。これこそ、最新の効率的なハイブリッドクラウドの真髄です。

神話③: 最新のアプリケーションはメインフレームでは動かない

真実:最新のアプリケーションは、IBM zSystems 上で安全に、コスト効率よく、エネルギー効率よく実行されます。IBM zSystems 上の Red Hat OpenShift と Red Hat Enterprise Linux は、継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)パイプラインInfrastructure as Code とともに、アジャイル開発者のスキルセットを活用する魅力的で最新の環境となっています。

神話④:「クラウド」が目的地なら、メインフレームからアプリケーションを移すべき

真実:いいえ!ハイブリッドクラウド環境の一部として、アプリケーション・ワークロードは、持続可能性、パフォーマンス、俊敏性、信頼性、コストなどのバランスを考慮した運用要件に最適な場所に配置する必要があります。Infrastructure as Code、アプリケーションのダウンタイムがない透過的なオペレーティング・システムのパッチ、セキュリティーの強化、信頼性の向上、環境への影響の低減は、IBM zSystems が優れている部分のほんの一部です。これに IBM zSystems 上のアプリケーションのCI/CDパイプラインを加えると、他のクラウド・アーキテクチャーで行われていることとよく似ているのです。

神話⑤:メインフレームを使うには、専門的で時代遅れのスキルが必要だ

真実:最新のツールは、一部のビジネス・アプリケーションでまだ使用されているレガシー・テクノロジーをサポートするための専門スキルの必要性を低減します。実際、Python、YAML、Java、Kubernetes、Ansible といった最新のテクノロジーやツールは、すべて IBM zSystems 上で動作します。共通の開発アプローチで IBM zSystems のパワーを十分に活用できるようにするために、私たちのチーム(および業界)全体でこれらのスキルが必要とされています。これらの最新のスキルと、プラットフォームの業界をリードする機能を組み合わせることで、最新のハイブリッドクラウド運用環境の主要なコンポーネントに期待されるすべての利点を得ることができます。

神話⑥:メインフレームは古い

真実:2023年のフェラーリを古いと思いますか?そうは思わないでしょう。IBM メインフレームの特徴は上位互換性ですが、最新世代の IBM z16 と Linux 環境専用の IBM LinuxONE 4 には、想像できるあらゆる最新イノベーションが詰め込まれています。これには、オンチップAIプロセッサー(IBM Telum プロセッサー)、広範な暗号化、耐量子暗号が含まれます。今日の IBM zSystems は、銀行、保険会社、航空会社の予約システム、小売業者などから信頼されるパフォーマンス、可用性、セキュリティーを備えており、その実績あるトランザクション処理能力とレジリエンスが世界中の人々に支持されています。

IBM zSystms についてもっと深く知る

明確にお伝えしますと、IBM zSystems は、IBM のハイブリッドクラウド環境における中核であり、今後もそうあり続けるでしょう。IBM zSystems は、市場が必要とする最新の差別化された機能を、競争力のあるTCOと独自品質のサービスとともに提供し、お客様と IBM にとって強い価値となります。

IBM zSystems についてもっと知りたい方は、こちらのページをご覧ください。


本記事は「Myths and Truths in Today’s Hybrid Cloud World (written by Kathryn Guarini, IBM Chief Information Officer)」を抄訳したものです。


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