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IBM z16とIBM LinuxONE 4のシングル・フレームとラック・マウントでエコシステムを活性化

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IBM では、今日のビジネス課題に対応するためだけでなく、将来のビジネス・チャンスを最大限に活かすために、お客様が何を必要としているのかにこだわっています。

だからこそ、IBM z16 と IBM LinuxONE 4 の新しいシングル・フレームとラック・マウントの構成にとても期待しているのです。5年にわたる計画とイノベーションの結果、これらの新しいオプションは、お客様と、市場参入への支援を行うIBMエコシステムにとって、ゲーム・チェンジャーとなります。

この新しい製品は、現代のデータセンター向けに設計されており、特に中小企業にとって柔軟性とサステナビリティーを最適化するのに役立ちます。エコシステム・パートナーにとって、新しいラック・マウント構成は、特定のデータセンター設計要件を持つ新たなお客様層へのビジネス・チャンスを広げることができます。パーティション・レベルの電力監視と環境指標の追加機能により、シングル・フレームとラック・マウントの構成は、お客様の二酸化炭素排出量の削減に貢献できることが期待されます。

例えば、Linuxのワークロードを、条件や設置場所が類似する比較対象のx86サーバーで実行するかわりに、IBM LinuxONE Rockhopper 4に統合することで、エネルギー消費量を75%、設置面積を67%削減できます[1]

ゲームチェンジする価値を提供

お客様にとって、IBM LinuxONE Rockhopper 4 オプションの導入は、サステナビリティーに焦点を当てたハイブリッドクラウド・プラットフォームをより幅広いデータセンター環境に統合できることを意味し、データセンター設計の最適化やデータ・プライバシーのサポートなど、新しいクラスのユースケースを生み出すことに貢献します。

例えば、カンボジアの大手マイクロファイナンス機関である Amret 社は、中小企業に金融サービスを提供し、経済やコミュニティーの発展に拍車をかけています。カンボジア経済の急成長に伴い、Amret 社は数百万人の市民に融資、預金、送金、デジタル決済を提供することに注力しています。同社は、テクノロジー・インフラストラクチャー戦略を支えるために、Temenos のコア・バンキング・アプリケーションを実行する IBM LinuxONE を選択しました。このテクノロジー・インフラストラクチャーにより、Amret 社は、高い可用性、信頼性、パフォーマンスで、トップクラスの顧客サービスを提供し、ビジネス目標を達成することができます。

IBM z16 と IBM LinuxONE Rockhopper 4 は、データ・サービング、コア・バンキング、デジタル資産など、多くの Linux と Red Hat OpenShift 認定のワークロードをサポートしています。これらのプラットフォームをサポートする ISV(独立系ソフトウェア・ベンダー)は、以下の通りです:

Alebra、Clari5、CrowdStrike、F5 NGINX、Finacle、Flexera、Fujitsu、Mongo DB、Nth Exception、Pennant、SQ Solutions、SunTec

IBM z16 に組み込まれているセキュリティー機能(耐量子暗号と AI アクセラレーションによって補完された広範な暗号化)は、規制の厳しい業界において、機密データの保護に役立つ、安全なコンピューティング・プラットフォームを提供します。IBM のパートナーである Vicom 社と協力して、バージニア・コモンウェルス大学(Virginia Commonwealth University , VCU)は、Virginia Commonwealth Cloud Center for Cloud Computing (C4)  構想の実現に向けて、IBM z16 の特徴的なセキュリティーと可用性に信頼を寄せています。この構想は、規制の厳しい業界で評価される重要な技術スキルを VCU の学生に教えることを目的としています。

新たな可能性を切り拓く

今日の IT リーダーは、困難な技術的問題を解決するだけでなく、重要なビジネス成果を推進することが求められています。業務をデジタル変革し、顧客体験を再構築するには、テクノロジーとビジネスの専門家によるフルスタックでの深い統合が求められます。

zSystemsLinuxONE のシングル・フレームとラック・マウント構成を導入することで、分散型ハイブリッドクラウド環境に対応し、お客様自身のラックにストレージやコンピュートと一緒に設置する構成を提供します。これらによって、IBM はパートナー企業の新しいユースケースへの扉を切り拓くお手伝いをすることができるのです。

新しい IBM LinuxONE Rockhopper 4 サーバーで、IBM は IBM LinuxONE Advanced Expert Care を提供します。IBM Expert Care は、ハードウェアとソフトウェアのサポート・サービスを統合してプリパッケージ化し、段階的なサポート・モデルとすることで、組織が適切なサービスを選択できるようにするものです。LinuxONE Rockhopper 4 向けのこのサポートは、予測可能なメンテナンス・コスト、導入や運用リスクの低減など、お客様にとってより高い価値を提供します。

開始する方法

IBMは、新しいシングル・フレームおよびラック・マウント構成とIBM LinuxONE Expert Careについて詳しく知りたいお客様やパートナーのために、リソースとスキルを提供しています。業界のエキスパートから新しい構成について詳しく学ぶには、4月4日4月17日(US時間)に開催されるオンライン・イベント(英語のみ)にご参加ください。

お客様、ISV、開発者は、Journey to LinuxONEにアクセスして詳細を確認することができます。LinuxONE Community Cloudアクセスいただきサインアップすることで、オープンソース・アプリケーションの開発、テスト、実行など、すぐに開始することができます。IBMはまた、IBM Wazi as a ServiceでIBM Cloud上のIBM z/OSへのアクセスを提供し、開発およびテスト用の仮想サーバー・インスタンスへのオンデマンド・アクセスをユーザーに提供します。

自社ソリューションの検証に関心のあるISVは、LinuxONE Partner Networkに参加し、自社ソフトウェアの認定を受けることができます。リセラー向けに、IBMは以下のコースを提供しています:


[1] 免責事項:CPCドロワーとI/Oドロワーで構成され、1フレームに68個のIFLと7TBのメモリーを搭載したネットワーク、外部ストレージをサポートするIBM Machine Type 3932 Max 68モデルと、36台のx86サーバー(Skylake Xeon Goldチップ、40コア)、合計1440コアを比較しました。IBM Machine Type 3932 Max 68モデルの消費電力は、システムで測定し、IBM Machine Type 3932 Max 68モデル構成のIBM Power estimatorを使用して確認しました。x86の電力値は、2023年2月のIDC QPI電力値に基づき、IBMによるx86サーバーの測定値と現場での観察値に基づいて55%に削減しました。比較したx86サーバーは、IDC QPIシステムワット値の55%である約0.6083 KWhrを使用しています。冷却に必要な追加電力を計算するために、Worldwide Data Center Power Utilization Effectiveness (PUE) 係数1.55を仮定して節約しています。PUEは、Uptime Institute 2022 Global Data Center Surveyに基づいています。x86システム・スペースの計算には3ラックが必要です。結果は、お客様固有の使用状況や場所によって異なる場合があります。


本記事は「Igniting the IBM Ecosystem with New IBM z16 and IBM LinuxONE 4 Single Frame and Rack Mount Options (written by Tina Tarquinio, Vice President, Product Management, IBM zSystems and LinuxONE)」を抄訳したものです。


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