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高額なレガシーデータベースの代替となる、Oracle互換のデータベース(Db2とEDB Postgres)

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近年DX化によるデータ量の増加に伴い、高コストや運用負荷の増大、ベンダーロックインのため新技術への導入が遅れるなどの問題が表出してきており、改めて業務を支えるデータベース(以下、DB)の見直しをする必要があります。しかし、システム要件として求められる可用性やセキュリティを担保しながら、低コストで迅速にDBを活用できること、そして移行をシームレスに行えるDBを探すことは、簡単なことではありません。

IBMは、これら企業の懸念点を踏まえ、業務目的の達成をご支援できるDBとしてDb2EDB Postgresを提供しており、お客様のあらゆるOracleDB環境に対する移行支援を可能にしています。本ブログではそれぞれのDBの特長をご紹介をいたします。

<顧客満足度6年連続1位のDB:Db2>

SQLを初めて採用した、IBMの商用ソフトウェアであるDb2は、ご利用いただいているお客様が評価する顧客満足度において6年連続1位をいただいております。
これらの評価を支えているのは、歴史あるDBとしての機能・信頼性はもちろん、他社と比べ大きく3点あります。

    1. 連続可用性
      Z由来のテクノロジー・Zero Downtime(ゼロ・ダウンタイム)の方針をソフトウェアとして取り入れることで連続可用性を実現しているDb2は、システムが止まることを許さない金融業界をはじめ、DX化に伴いデータトランザクションが増加する多くのお客様でご利用いただいております。
    2. 柔軟な価格体系
      Db2は、物理サーバーのCPU数ではなく、使用しているコアへの課金のため、ご利用分のみの価格で提供いたしております。
      そして、IBMは多くのお客様がマルチハイブリッドな環境になることを踏まえ、オンプレ・自社・他社クラウドへの移行を無課金で行える体系をご提供させていただいております。
    3. DB移行のし易さ
      DBをマイグレーションする際には、たとえ同じSQLだとしても考慮する点が多く、容易ではありません。IBMでは、国内外多数の実績を活かし、無償の移行ツール「Database Conversion Workbench」を提供し、他社DBとDb2の互換性評価や自動コード変換機能により、マイグレーションの計画・実行を徹底的に支援します。

Oracleからの移行事例

  • 株式会社正興電機製作所様
    株式会社正興電機製作所様は、IBM DB2のOracle互換モードと無償の移行ツール「Database Conversion Workbench」を併用して、短期間でのDBの移行と業務アプリケーションの改造を実施しました。業務上十分なパフォーマンスを維持しつつ、導入コストやライセンスコストの大幅な削減、サーバ冗長化による可用性向上など、多くの成果をあげております。詳しくはこちら。
  • 株式会社フィンズ様
    株式会社フィンズ様は、FNS標準営放システムのDB基盤をOracle Databaseから、クラウド・サービスに最適な信頼性と拡張性を持ち、かつ大容量トランザクションに対応できるデータベース・システムであるIBM Db2へ刷新し、日本初の放送業界向けクラウド・サービスを始動しました。各局のシステム共同利用におけるコスト削減、運用負荷軽減、パフォーマンス向上をもたらしました。詳しくはこちら。

 

<オープンソースソフトウェアをエンジンとした企業向けDB: EDB Postgres>

PostgreSQLはオープンソースソフトウェアのDB、つまりユーザの声を機能として反映することができるDBとして、近年企業からの人気が高まっています。そして、このオープンソースソフトウェアDBを企業での利用向けに提供しているのがEDB Postgresです。EDB Postgresの特徴は大きく3点あります。

  1. 企業向け用途に必要な機能が揃ったDB
    EDB Postgresでは、PostgreSQLにエンタープライズ向けの様々なツールや機能を包含して提供しています。例えば、99.999%の可用性を実現する構成や、コマンド1つでバックアップ取得や管理ができるツール、性能監視や周辺システムとの連携ツールなど、DB運用に必要な多彩な機能が含まれております。
    また、オープンソースソフトウェアでの考慮点であるサポートに関しては、IBMやEnterpriseDB社によるバックエンドサポート体制によってDBサービスの停止を伴う重大障害時は24時間365日サポートいたします。
  2. オープンソースならではの低価格でのご提供
    オープンソースソフトウェアをベースとしているため、低価格で企業向DBが利用可能となっています。
    また、非本番環境は本番の1/2のコストでライセンスを提供しており、クラウド環境や仮想環境でEDB Postgresを利用する場合は、物理サーバのCPU数に関係なく、DBサーバに割り当てられたコアのみが対象のため、ライセンスコストを抑えることができます。
  3. Oracleからの移行のし易さ
    EDB Postgres は、特にOracleとの互換性が高く、これまでも多くのお客様が移行を実施しています。
    移行前には、マイグレーションツールによる移行アセスメントを実施することで、オブジェクト定義や文字コード変換の要否をはじめとして、既存システムで稼働するDBをEDB Postgresにマイグレーションする際の難易度を多面的な判断が可能となります。
    移行の全体像についてこちらを御覧ください。

    移行アセスメント & 自動変換ツールの画面

    移行アセスメント & 自動変換ツールの画面

 

お客様のご要望を支援するDBとしてDb2とEDB Postgresをご紹介させていただきました。お客様に沿ったご提案やより詳細なご説明に関して、以下の問い合わせ情報よりご連絡ください。

問い合わせ情報

より詳細な説明やマイグレーションのご相談、移行アセスメントのご相談についてはこちらから、またはIBM の営業もしくはエキスパートまでご相談ください。また、インフラコストの削減という観点で、IBMとしてはAIOpsのテクノロジーを活用したソリューションもご提供していますので、併せて是非御覧ください。

 

 

執筆者

丹羽 輝明
日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部
Data & AI
テクニカルセールス

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