IBM Cloud Blog
量子ロードマップ
2023年10月11日
カテゴリー IBM Cloud Blog
記事をシェアする:
コンピューティングの未来はクォンタム・セントリックです。
2023 |
|
量子計算の並列化 | 2023年は、Qiskit Runtimeに並列化を導入し、量子ワークフローの速度が向上する年になります。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | 現在、当社のシステムは容量が限られており、ユーザー・ジョブには数日かかる場合があります。QPU間の効率的な並列化と、量子リソースと古典リソースの並列化の両方を開発する必要があります。これにより、サーキット・ニッティングと効率的なコンパイルによってシステムの容量を増やすことが可能になります。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | ミドルウェアは自動的にタスクを分散します。サーバーレス・ツールを使用すると、ユーザーはインフラストラクチャーではなくコードに集中できるようになります。Qiskit Runtimeの古典リソースを拡張することにより、コンパイルを高速化し、QPUの使用効率を最大化します。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | 複数の100量子ビット以上のプロセッサーが古典通信で接続され、QPUの使用効率を高めるために事前コンパイルされます。コントローラー・ハブは、100ナノ秒の遅延での通信をサポートします。 |
2024 |
|
量子コンピューティングのユーティリティーを確立 | 2024年には、量子ハードウェア、Qiskitテクノロジー、ミドルウェアが一体となり、ノイズ軽減された100×100の量子回路が1日で実行できるようになり、量子コンピューティングの実用性が確立されるでしょう。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | エラー軽減機能を備えたQiskit Runtimeは、アルゴリズムおよびアプリケーション開発者がノイズを気にせずに操作できる基盤プラットフォームを提供します。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | 組み込みのエラー軽減機能により、ノイズの影響を減らす最適な方法が自動的に決定されます。プロトタイプのインテリジェント・オーケストレーション・フレームワークにより、古典ワークフローおよび量子ワークフロー用のコンパイラーの開発が可能になります。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | 品質が向上された複数の100量子ビット以上のプロセッサーが、古典通信で接続されます。モジュール性と量子通信を備えた実験的デバイスが拡張性への道を開くでしょう。 |
2025 |
|
クォンタム・セントリック・スーパーコンピューティングの実証 | 2025年には、モジュラー・プロセッサー、ミドルウェア、量子通信を統合して、初のクォンタム・セントリックのスーパーコンピューターを実証します。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | 量子コンピューティング用のQiskit Runtimeとミドルウェアは、アルゴリズム開発を効率化するためのライブラリーとツールを提供します。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | 回路切断、埋め込み、エンタングルメント・フォージングなど、サーキット・ニッティングの使用を可能にするライブラリーが用意されます。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | 事前に構築されたQiskit Runtimeと最適化されたライブラリーが利用可能になります。複数のプロセッサーで構成された4000量子ビット以上のシステムが実証され、それは複数のチップから成る複数のプロセッサーで構成されます。 |
2027 |
|
量子コンピューティングの拡張 | 2027年までに、占有スペース、コスト、エネルギー使用量の削減を目指して、量子ビット、エレクトロニクス、インフラストラクチャー、ソフトウェアを拡張する「拡張の時代」が到来します。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | 拡張された量子コンピューター上でのインテリジェントなオーケストレーションは、対応できる問題の規模を拡大し、ワークフローを分析して、タスクに最適なリソースの割り当て(QPU、通信、古典リソースの活用)を特定します。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | 古典通信と量子通信の量子ネットワークを構成するために使用可能な量子ノードが確立されます。そのすべてが、ハイパフォーマンス・コンピューティング・アーキテクチャーとそれに対応するコンパイラー・テクノロジーの一部になります。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | インフラストラクチャーは、4,000量子ビットと同程度のコストとエネルギー消費で、40,000量子ビットまで拡張されます。クォンタム・セントリックのスーパーコンピューティング用のコンパイラーが確立されます。 |
2029 |
|
摩擦のない量子コンピューティングを実現 | 2029年には、量子コンピューティングへの摩擦のないアプローチの一環として、エラー耐性戦略をさらにシームレスに統合します。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | この摩擦のないアプローチにより、ユーザーはノイズを気にすることなく、ビジネスや科学にとって重要な大規模な問題を実行できるようになります。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | エラー訂正といった斬新で効率的な誤り耐性アプローチは、量子リソースを活用して計算範囲を拡張します。Qiskit Runtimeはこれらのアプローチを調整して、ノイズのない出力をユーザーに提供します。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | 効率的なエラー耐性や、QPUの複雑さ(接続性)が増加し、規模が拡大されたことにより、対応する低レベルの専用古典ハードウェアとあわせて、100k量子ビットまで利用できるようになります。 |
2030+ |
|
量子コンピューターの量子ネットワークを構築 | 2030年以降、クォンタム・セントリックのスーパーコンピューターには、量子ネットワークを使用した分散量子コンピューティング・システムが含まれるようになります。 |
お客様と世界にとって重要な理由 | 進歩により、クォンタム・セントリックのスーパーコンピューターの再構成が可能になり、より広い問題に取り組むことができるようになります。 |
これを可能にするテクノロジーとイノベーション | 量子光ファイバー相互接続は、別々の希釈冷凍機内のQPUをリンクして、分散したエンタングルメント状態を提供します。このミドルウェアには、量子システムのネットワーク上でエンタングルメントを管理するための分散ソフトウェア・ツールが含まれます。 |
これらのイノベーションを実現するためのプラットフォームまたはインフラストラクチャー | システムには、量子ネットワークによって接続された複数の冷凍機内に数百万の量子ビットが含まれます。このミドルウェアは、これらのクラスターをこれまで以上に強力なクォンタム・セントリックのスーパーコンピューターに統合します。 |
*リリースされるすべての情報はIBMの現在の意図を表しており、変更または撤回される可能性があり、目標と目的のみを表しています。
【NTTコミュニケーションズ様との共同実証報告】AI時代のネットワーク運用高度化に向けた取り組み
IBM Cloud Blog, オートメーション
システム障害と聞くだけで緊張してしまうのは私だけでしょうか?心理的にも体力的にも負荷が高いこの仕事をAIによって、なんとか楽にならないのか、と誰しもが思っています。そこで、IBMのAIによる運用支援ソリューションであるA ...続きを読む
IBMテクノロジーをフル活用しサービス競争力を大幅に向上させた、証券会社向けサービス「KICSクラウド」とは?
IBM Cloud Blog, IBM Partner Ecosystem
光世証券株式会社(以下、光世証券)は、証券業務を行う事業者向けに、証券基幹業務システムをクラウドで利用できる“KICS クラウド”の提供を開始することを発表しました。KICSクラウドはIBM Cloud環境で稼働している ...続きを読む
700社が効果を実感!コンテンツマネジメントシステム(CMS)を用いたWebサイト運用における課題への最適なアプローチ
IBM Cloud Blog, IBM Partner Ecosystem, デジタル変革(DX)
近年、PC、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなど、デバイスの多様化により、それぞれのデバイスに適した形で情報を配信することや、ユーザー毎に最適な情報を出し分けた配信というものが求められ、Webサイトの管理や更 ...続きを読む