Hybrid Data Management

大量データに対する複雑な分析処理をシンプルかつ圧倒的に高速化。 Netezza on Cloud Pak for Data System

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本記事はHDM Program Director, Hemant のこちらの記事の翻訳版となります。

「シンプルさは究極の洗練である」 – この名言を誰が言ったのかについては意見の分かれるところですが、エンタープライズ・データウェアハウジングと分析の分野において、Netezza のそのシンプルさとその圧倒的な高速性の素晴らしさは言うまでもありません。

企業がデジタル変革に取り組む方法を模索し AI へのジャーニーを進めるうえで、シンプルさは非常に重要です。AI のはしご (AI Ladder) のデータ収集のステップで複雑性が増すと、全社的な洞察を導き出し、AI の効果を発揮するために必要なデータの取得と活用ができなくなります。企業は、クリティカルな分析ワークロードを処理するために必要な能力を損なうことなく、シンプルさを備えた回復力のあるデータウェアハウスを求めています。そのようなご要望に、卓越したパフォーマンスを提供する Netezza Performance Server がお応えします。

設計と操作のシンプルさは、Netezza の文化に深く根付いている理念です。Netezza は、世代ごとのアップデートで進化を続け、究極に洗練された設計の象徴とされてきました。Netezza を模倣しようとしたけれども、それができた競合他社は何年もの間ありません。Netezza のお客様は、使いやすさだけではなく、ソリューションに組み込まれたインテリジェントな機能も高く評価しています。例えば、複雑なデータウェアハウジングおよび分析ニーズに対応するための、高速で拡張可能な高度なインデータベース分析などの機能です。

データウェアハウジングにおける新たな展開

今週発表があったとおり、クラウド対応の Netezza Performance Server の一般出荷が 6 月 19 日に開始されます。この製品は、IBM Cloud および Amazon Web Services 上での稼働をサポートします。今回のリリースから、データウェアハウスのデプロイ先が、クラウド、オンプレミス (ハイパーコンバージドな IBM Cloud Pak for Data System を使用)、あるいはその両方から、選択できるようになりました。これは過去のリリースからの大胆な方向転換です。クラウドで Netezza を稼働したい場合は、既存の Netezza デプロイメントからシームレスにアップグレードできます。シンプルなリフト & シフトでクラウドへ移行します。クラウドネイティブなビルディング・ブロック構成で、スケーラビリティーと弾力性のある、高パフォーマンスなクラウド・データウェアハウスを組み立てます。

Netezza をクラウドネイティブ・プラットフォームで提供

増加を続けるデータを管理することの複雑性により、データの整合性が確保できないことがあります。現在のこのような複雑性を解消してデータを整理するために、SoI (System of Insight) のプラットフォームである IBM Cloud Pak for Data は、組み込み済の機能により整えた形でデータを収集・編成し、データの場所を問わず、データ分析パイプライン全体で分析を行い、AI と機械学習を融合します。

Netezza Performance Server は、最先端の IBM Cloud Pak for Data に基づいて構築されています。 IBM Cloud Pak for Data は、Red Hat OpenShift 上に構築された、柔軟なモジュール式の拡張可能なクラウドネイティブ・データおよび AI プラットフォームです。このことにより、Netezza は、オンプレミス、パブリック・クラウド、あるいはプライベート・クラウド (またはその両方) など、どこにでも柔軟にデプロイできるようになりました。また、モダナイズされたプラットフォームに必要とされる拡張性も備えることができ、お客様が必要とする分析を実行できます。

シームレスなアップグレード

発表にあったとおり、Netezza Performance Server へのアップグレードは、nz_migrate のコマンド 1 つで実行できます。また、既存の Netezza システムと共存可能であるため、お客様のクラウド・ジャーニーでモダナイゼーションを進めながら、お客様のペースでアップグレードを行えます。

Netezza Performance Server は、以前と変わらず、ロードした後はすぐに分析を開始することができ、人気の使いやすさを備えています。索引の追加やチューニングを行うことなく利用でき、これまでの nz ユーティリティー一式をそのまま使用できます。また、既存Netezzaと 100% の互換性があるため、既存 ETL や他社アプリケーションで必要となる変更は指定先のみです。かつてより人気が高い Netezza の特長である、予測可能に伸びていくリニアなパフォーマンス・スケーラビリティーを得るために必要な変更は一切ありません。早期に価値を実現できるため、企業の担当者はより重要な作業に専念でき、必要とする分析を行うことができます。

セキュアなハイブリッドマルチクラウド・エクスペリエンス

クラウド・データウェアハウスは高速で弾力性があるほか、ほぼ無限にキャパシティーを拡張できます。新たな進化を遂げたクラウド向けの Netezza では、このような特長を強化して提供します。Netezza Performance Server は、IBM CloudAmazon Web Services 上で稼働します。組み込み済みの自動化と自動リカバリーの機能により、人手による作業を最小化し、可用性と耐障害性の高い Netezza デプロイメントを提供し、データウェアハウスを止めることなく、継続的な稼働を確保します。

高速な Netezza 外部表を使って、IBM Cloud Object Store でも AWS S3 でも、クラウド上のデータレイクにアクセスできます。お客様の都合に合せてバックアップのスケジュールを設定することもできます。バックアップは、オブジェクト・ストアへの保管や複数のアベイラビリティー・ゾーンでの複製が可能です。

ハイブリッド環境を維持されたいお客様は、オンプレミスの Netezza とクラウドの Netezza をシームレスに統合して使用することもできます。

他のDBの追随を許さない圧倒的な分析パフォーマンス

IBM のデータ分析の手法は、特許取得済みの実証されたアプローチです。Netezza Performance Server は、データの移動を最小化する特長を継承しながら、高速処理とペタバイト規模のデータに対応するスケーラビリティーを備えています。Netezza 独自の技術である、Asymmetric Massively Parallel Processing (AMPP – 非対称型超並列処理) と特許取得済みの Hybrid Columnar アクセラレーションにより、膨大な量のデータの素早い、能動的な処理を支援します。Netezza Performance Server を体験されたお客様の声をご紹介します。

「6 年前にカスタム・コードで構築した、数千の ETL 処理を実行するアプリケーションをポーティングしました。初回から何の問題もなく実行できました。処理があまりに高速で失敗したのかと勘違いしたくらいです」— 全国規模の大手接客サービス会社

「最も長いクエリーであっても、結果はこれまでの処理時間のわずかな時間で返されました。一度に行う数百のクエリーでも、並行処理の問題で長引くことはありませんでした」— 医療業界のお客様

統合分析データプラットフォームとして提供される新たな価値

これまでの Netezza システムと異なり、IBM Cloud Pak for Data を基盤とした Netezza Performance Server は、信頼性の高い、モダナイズされた分析プラットフォームを提供します。主な機能拡張は、データ仮想化および組み込みのデータ・サイエンス機能と機械学習です。これらの機能は、Netezza でかねてより提供されているIn-DBデータ分析のパフォーマンスを大幅に強化するため、多くのデータ・ソースを自在に拡張し、データ・サイエンスと機械学習を実行できます。

ぜひ Netezza をお試しください

Netezza は新たな進化を遂げて戻ってきました。オンプレミス、クラウド、およびハイブリッド環境に対応した、 IBM Cloud Pak for Data プラットフォームで、Netezza のシンプルさ、ハイパフォーマンス、スケーラビリティー、およびインテリジェンスをぜひ体験してください。IBM 営業担当員にお問い合せください。Netezza の専門家との 無料のコンサルテーションもご利用いただけます。詳しい情報については、Netezza Web サイトをご覧ください。

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