Data Science and AI
H2O Driverless AIとの出会いから1年を振り返る
2020年03月03日
カテゴリー Data Science and AI
記事をシェアする:
私が所属するシステム事業部は主にハードウェアの販売やサポートを行っていますが、AIのためのソフトウェアも扱っています。その一つであり、表形式の数値・文字データから機械学習による予測モデルをAIのノウハウで作ってくれるDriverless AI(以下DAIと略記)は、2018年7月に製造元であるH2O.ai社との協業が発表され、同年の秋頃から日本でも活動をすすめてきました。その後の2019年を経てたくさんのお客様にDAIを知っていただくことができました。IBM Watsonにも似た領域をカバーするAutoAIがありますが、一方でこの「WatsonではないIBMのAIの一つ」について、経験してきたことを私達技術営業チームの目線でご紹介したいと思います。
エンジニアたるもの、まずは触って覚えようということで、Titanicなどのサンプルデータを色々とDAIに投入してどんな結果が得られるのかを社内のGPU付きテスト機 (IBM Power Systems AC922) で試してみました。最初の感想としてはシンプルにこう思いました。
- インストールはとても簡単。DockerイメージをLOADして起動するだけ。
- 操作画面にログインした後は、フィーリングだけで何となく使えてしまった。
- おっと、そういえばマニュアル見てなかったぞ。
あまりに簡単だったので、そのまま勢いに任せて最初の字幕入りデモ動画を作りました。一方で、より詳細な理解をしようとしたときには、操作画面やマニュアルはすべて英語なので機械学習の専門用語に戸惑うところもありました・・・そこで、できることからやってみることにしました。
- 製品マニュアルの翻訳。
- コミュニティによる情報発信。
- 日本語版のサポート。
このうち1. は機械翻訳したものを手直しして、非公認ながら日本語マニュアルのサイトを公開しました。公開当初は酷く誤訳しているところがありお恥ずかしい限りでしたが、専門用語などを順次訂正しています。ちなみにこのようなサイトはIBM CloudのSDK for Node.jsサービスを使って無償で作れます。今ではH2O.ai公式サイトからもリンクされていますが、将来的には本家にも作りたいですね。
次の2. は一般社団法人 人工知能応用センター(AIAPセンター)とコラボしてMeetupを立ち上げています。Meetupはかっちりしたお題目で進めるセミナー形式ではなく、持ち寄りネタでの有志の勉強会ですので、まずはお気軽に参加していただければと思います。
最後の3. については、2019年の夏頃にH2O.ai社CEOのSriさんが日本を訪問されたときに、その場で日本語版を開発することが決まりました。正直、このスピード感は驚きでした。そこからH2O.ai社のエンジニアとSlackを通じて用語の手直しを何度も繰り返し、同年10月にリリースされました。ところが製品マニュアルでは全く触れられていない!ので、別途チームメンバーから記事にしてもらっています。
![](https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/wp-content/uploads/sites/2/2020/02/Pic-1.png)
H2O Meetup Tokyoの皆様との一枚
![](https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/wp-content/uploads/sites/2/2020/02/Pic-2.png)
H2O.ai CEOのSri Ambatiさんとの一枚
さて、DAIの導入実績も少しずつ増えてきました。詳しくは実証検証(PoC)の事例や、業務導入の事例を見ていただければと思います。また、トライアル版のダウンロードや、クラウドで一度試してみたいということでしたら、こちら(クラウド環境は英語版のみ)の手順を参考にしてください。内製で機械学習による予測ができる技術者を増やしていきたいけれど続かないという課題をお持ちの方にはぜひ一度、触っていただきたいです。
Hidenori Fujioka
職業人としての障がい者(雇用と生業づくり)と社会モデル | 8月5日イベント開催(PwDA+クロス8)
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
2024年8月5日、日本IBMは虎ノ門本社のInnovation Studioにて、「職業人としての障がい者(雇用と生業づくり)と社会モデル」と題したイベントを開催します。 当記事では、イベント開催の背景や ...続きを読む
IBM テクニカルサポートへ資料を送付する方法について
IBM テクニカル・サポート
IBMテクニカルサポートでは、お客様からのお問合せを調査するために、お客様から資料をご提供していただく場合があります。 そこで今回は、資料をご提供いただく際の送付方法について紹介します。 &n ...続きを読む
データ分析者達の教訓 #19- ちゃぶ台返しを受けないため「最初に」現場と握っておく
Data Science and AI, SPSS Modeler ヒモトク, アナリティクス...
皆さんこんにちはIBM の斉藤です。IBM Data&AIでデータサイエンスTech Salesをしています。 このリレー連載ブログはSPSS Modelerの実際のユーザーで第一線で活躍するデータ分析者に、デー ...続きを読む