デジタル変革(DX)

DX Drive Program – 3.システム実装/4.組織作り

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3.システム実装

ここでは、DXを推進する上で欠かせないシステム実装について解説します。
変革のアイディアやビジネスモデルが策定された上で、これらを具現化するのはシステムであり、システムを適切に構築することは、DXを実現する上で非常に重要なポイントのひとつです。

顧客への価値を具現化するためのシステム。求められる機能とは?

「ITを使って既存のビジネスを再構築する」というDXの特性上、多くの企業にとってそれらを一から作り上げるのは容易なことではありません。そもそもどんな業務が発生し、それに対してシステムにどのような機能が必要となるか、わからない場合が多いからです。
さらに、俊敏性や柔軟性が重要視される昨今のシステム環境においては、システムはクラウドベースで展開されることが多く、従来のレガシーな知識・開発方法では対応できないこともあります。

ここでは、DXを実現するためのシステムの設計・実装、について、企業が抱える課題とそれらに対して本プログラムがご提供するソリューションをご紹介します。
ITで実現するサービスを顧客へ展開するケースでは、必要な機能群を定義し、それをクラウド上で実装する必要があります。
また、機能といっても、顧客へ直接価値を提供する各社のコアとなるアプリケーションと、それらを支えるために必要となる(顧客からは見えない)機能群の大きく2つにわけられます。
前者については、各社の強みを発揮する、いわば他社との差別化要素であり、各社十分に理解されていることが多いですが、後者については、多くの企業にとってなじみの薄い部分であり、まず一般的にどういった機能が存在し、自社のサービスでは何が必要なのかがわからないというケースが多くあります。
そこでDX Drive Programでは、IBM自身の豊富な過去事例や経験値をもとに、こういった機能群をモデル化したIBM Cloud Reference Architecture(以下CCRA)というフレームワークを活用します。CCRAでは、クラウド環境でサービスを提供する上で必要となる機能を網羅的に定義しており、各企業はこれを自社のサービス基盤の設計に活かすことができます。これにより、短期間で必要機能を網羅したシステム設計・構築が可能となります。

4. 組織作り

DXにおいては、組織とその機能作りにおいても、システム同様解らないという声をよく耳にします。
また、顧客にとっての価値提供はシステムが完成すれば終わりではなく、それを支え、発展させていく人材が非常に重要な役割を果たします。
ここでは、システムを支え、さらに発展させていくためのスキル・組織体制 について、企業が抱える課題とそれらに対して本プログラムのソリューションをご紹介します。

システムだけでは顧客にとっての価値は実現しない。必要なスキルをどう定義し、集めるか?

一言でIT中心のビジネスを展開するといっても、新たにどういった業務が存在し、それにはどのような人材・スキルが求められるのか、またそれを安定して提供するためにはどのような体制を整えれば良いのか、疑問はつきません。
この問いに対してもIBMはリファレンスモデルをご用意しています。このモデルはComponent Business Modeling Business of IT(以下CBM-BoIT)と呼ばれ、IT運営に必要となる「コンピテンシー(スキルや能力ごとの集合体)」とIT組織における「実施レベル」の二軸でIT組織に求められる役割を網羅的に定義しています。
このモデルでは、従来のIT部門に主に求められてきた「システム運用・保守」に関連する役割に加え、戦略や企画に関する多くの役割が定義されており、IT組織としても市場ニーズを踏まえた戦略・構想策定を行う等、ビジネス部門との協調が求められることがわかります。
DX Drive Programでは、このモデルをもとに、まずは自社内にこれらの役割にマッチする人材がいるかどうか、足りない部分についてはどのように確保するかといった検討を行い、これをベースに組織の設計を行います。

ここまで2章にわたり、システムとスキル・組織について解説してきましたが、これら二点どちらについても、理想像だけを提示し、短期間で完全な状態を目指すことは現実的ではありません。
DX Drive Programでは将来的なあるべき姿を定義した上で、段階的に実現するためのステップの検討もご支援致します。
これによって、各社にあった実現性の高いプランをたてることができます。

グローバル・ビジネス・サービス事業本部
技術戦略コンサルティグ
倉田 彩子
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