IBM クラウド・ビジョン

クラウド・ジャーニーは何から始めれば良いのだろう… そんなIT部門の“ツアーガイド”がIBMにいる!

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クラウドの活用を検討あるいは開始されたIT部門の皆様は、さまざまな悩みに直面されることでしょう。それらの悩みについて、何でも気軽にご相談いただける窓口がIBM Cloud Advisory Servicesです。「自社に最適なクラウド活用戦略を作りたい」「成功した会社はどうやったの?」「コストを抑えながらやりたい…」など、皆様のご要望にきめ細かく対応しながらクラウド活用の全てをサポートします。

八木沼 剛

八木沼 剛
日本アイ・ビー・エム
クラウド・ビジネス・コンサルティング
アソシエイト・パートナー/エグゼクティブ・アーキテクト
クラウド・アドバイザリー・リーダー

お客様のデジタル変革を支えるクラウド戦略やエンタープライズ・アーキテクチャーなどのアドバイザリー・サービスを担当するほか、コンプレックス(複合/複雑)ソリューションの提供、ソリューション策定、デリバリーをリードするアーキテクトの育成に注力している。

 

條々 しの

條々 しの
日本アイ・ビー・エム
IBMオープン・クラウド・センター
コンサルティングサービス
部長/シニアマネージングコンサルタント

クラウドを中心として、主にインフラ領域に関するコンサルティング・サービスを担当している。クラウド活用のための構想/企画策定から移行計画の策定、それに伴う運用やガバナンスの見直し、災害対策などの検討を支援。お客様にとって最善の道を徹底的に考えることをモットーとする。

 

今、クラウド活用でIT部門を悩ませているのは…

多くの企業がさらなる成長のためのデジタル変革(DX)に本腰を入れ、新型コロナウイルスの感染拡大により企業における働き方や顧客との関係に転換点が訪れる中、これらの変化への対応で大きな役割を担うIT部門の皆様は、クラウドの活用に関してさまざまな悩みに直面されていることでしょう。例えば、次のようなものです。

【クラウドの活用に関するIT部門の悩み】

  • 「“ポスト新型コロナ”のニューノーマル時代を見据えた顧客接点デジタル化のためのシステムをクラウド上に構築したいが、どうアプローチすればよいのか…」
  • 「自社製品にデジタルな付加価値をもたらすサービスをいち早くリリースして継続的かつ迅速に改善していくためのDevOps環境をクラウド上に構築したい。どこから手を付ければよいだろう…」
  • 「クラウドの本格的な導入を開始する前に、全社的なクラウド活用指針や各システムのクラウド移行ロードマップを策定したいが、大掛かりな取り組みになりそうだ…」

また、すでにクラウドの活用を進めているIT部門の中には、「重要な社内システムをクラウドに移行したが、期待していた性能が出ず困っている…」「クラウド・サービスでベンダー固有の技術を使って業務アプリケーションを開発してしまい、ずっとこのサービスを使い続けなければならなくなってしまった…」といった悩みを抱えているケースもあるでしょう。

さらに、最近はスキル不足に悩む声もよく聞かれます。「経営層から『クラウドでこんなことをやりたい』という要望が落ちてきたが、それに対応するスキルが社内にない…」「オンプレミスで動いている現行システムの運用保守や障害対応を担当してきたベテラン社員が定年退職してしまった。引き継ぎが十分にできていない部分があり、障害対応に自信が持てない。これを機に、システムをクラウドに移して負担を減らせないだろうか…」といった具合です。

クラウド活用で困ったIT部門のための“ツアーガイド”がCloud Advisory Services

このように、一口にクラウド活用と言っても、その悩みは組織の状況によってさまざまです。なかには相談できる相手がおらず困っているご担当者もいらっしゃるかもしれません。そんなIT部門の皆様がこれから素晴らしいクラウド・ジャーニーに旅立てるようお手伝いするのが、私たちCloud Advisory Servicesの役割です。

Cloud Advisory Servicesでは、大きく次の3つのサービス・メニューをご用意しています。

  • Enterprise Cloud Strategy:クラウド活用戦略の策定と実行および継続的改善
  • Cloud Architecture Design:クラウドに最適化したアーキテクチャーの設計と実装および継続的改善
  • Cloud Security and Compliance Strategy:クラウド活用におけるセキュリティー/コンプライアンスの設計

このうち、Enterprise Cloud Strategyでは、お客様に最適なクラウドの活用戦略を次の5つのステップを経て作成します。

① 現状を理解する:ITポートフォリオ、運用モデルの成熟度、総所有コスト(TCO)を評価するためのベースラインを定義する

② 現状を評価する:ITポートフォリオ、運用能力、現在のTCOを評価する

③ オプションを定義する:変革のための一連の戦略を定義して詳細化する

④ アクションの方針を策定する:戦略間の関係性を詳細化し、一連の変革アクションを優先順位付けする

⑤ 計画を作成する:変革のロードマップを作成する

もちろん、どのステップから始めるか、どのステップを実行するかは、お客様のご事情に合わせて柔軟にカスタマイズできます。

また、各ステップでは、「ポートフォリオ分析やアーキテクチャー設計書などのドキュメント」「現状やゴールとする運用モデル」「コストや効果の分析/試算結果」など、3つの観点から成果物を作ります。

Enterprise Cloud Strategy の進め方

 

Cloud Advisory Servicesでは、クラウド活用を前提として、よりテクニカルな観点から既存のインフラおよびアプリケーションの定量的/定性的な分析を行ってシステムの特性を明らかにします。それを通して、システムごとに変革の方向性を見出すための詳細な「クラウド適合性分析」を行う点が、従来の一般的なITコンサルティング・サービスと大きく異なるところです。

具体的には、それぞれのシステムがSaaS、PaaS、IaaS、およびパブリック・クラウドとプライベート・クラウドのどれに向いているかを分析し、全体としてクラウド向きのシステムが多いのか、オンプレミス向きのシステムが多いのかといった傾向を把握します。そして、その傾向を踏まえてクラウドの利用パターンを検討します。このときに詳細に検討すべきことは、個々のシステムの特性をカバーしつつ、利用パターンの数を極力絞り込むことです。少数のパターンに集約すれば、ガバナンスやコスト効率を高められるからです。

お客様のご要望にきめ細かく対応しながらサービスを提供

Cloud Advisory Servicesでは、上記のサービス・メニューをベースに、お客様のご要望にきめ細かく対応しながらクラウド・ジャーニーのゴールまでご支援します。

例えば、IBMは企業システムに最適なパブリック・クラウドとして「IBM Cloud」を提供していますが、お客様によっては「ベンダー・ニュートラルな立場で、自社のITポートフォリオに最適なサービス選定を支援してほしい」とご要望をいただくことがあります。その場合は、お客様の既存資産などの事情を考慮して客観的な立場でサービス選定を行います。

クラウドのガバナンスについても多くのご相談をいただきます。クラウドを使うための社内プロセスを策定するケースもあれば、サービス・カタログを作って標準化を図るお客様もいらっしゃいます。また、自由に使わせる代わりにしっかりと可視化する目的からセルフサービス・ポータルを作り、クラウドの利用はそのポータルで発注したものだけに限定するというガバナンスのかけ方もあります。シャドーITやシャドー・クラウドを防ぐためのガバナンスのアプローチも、お客様によってさまざまなのです。

 

お客様と作業分担してスキル移転を行うケースも

IBMのクラウド・コンサルティングと聞くと「大企業向けのサービスだろう」と思われるかもしれませんが、実は最も多くご相談をいただくのは中堅/中小企業のお客様です。例えば、「AS400で動いているCOBOLのアプリケーションをクラウドに持って行きたいがどうすればいいか」など、お客様が直面されている具体的な課題の解決をご支援しています。

中堅/中小企業のお客様からはスキル移転のご相談もよくいただきます。「コンサルティング・サービスを継続的に使うのは予算的に厳しいため、いずれは自分たちでやれるようになりたい。そのために、全てをIBMのコンサルタントに作業してもらうのではなく、役割分担して自社でも一定の作業を担当し、コストを抑えながらスキルを移転してほしい」というご相談です。

この場合、最初のアーキテクチャー設計などはIBMのエキスパートが行い、その後の作業に関してはお客様と分担して進めます。その中で、IBMが社内向けに作成した技術者研修プログラムをカスタマイズしてお客様にご提供したり、ラボで最新の設備を使って検証や学習をしていただいたりすることもあります。

これまで長い間、IT部門の皆様はコスト削減の強いプレッシャーを受け続けてきました。新型コロナウイルス感染症を機にビジネスのデジタル化が加速しようとしている現在、温めてきた構想をクラウドで具現化しようと発起している方もいらっしゃるでしょう。その実現に向けた初めの一歩を、ぜひ私たちとともに踏み出しましょう。

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