Hybrid Data Management
OSSを活用したデータベースモダナイゼーション EDB Postgres 提供開始
2020年03月02日
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GartnerのアナリストであるMerv AdrianとDonald Feinbergは、2018年2月のレポートで、「2022年までに、企業ユーザーが開発した新しいアプリケーションの70%以上がオープンソース・データベース管理システムで実行される」と予測しています。さまざまなデータソースからの複数のデータタイプのデータが増加しており、それを取得して洞察を得るためのオープンソース技術の活用が注目を浴びています。ただし、組織はこれらのテクノロジーをより大企業向けに提供する方法を検討し、既存のソリューションと統合する必要があります。
オープンソース・データベースを活用する価値
今日の企業はさまざまなデータから洞察を得るため、構造化データを扱うSQLベースのRDB、非構造化データを扱うNoSQL DBに対してオープンソース・データベース技術を積極的に活用しています。これにより、アプリケーション開発および展開においてさまざまなタイプのデータモデルとスキーマが含まれるようになりました。継続的な成長と革新を行うためには、これらのさまざまなソリューションを統合できるデータアーキテクチャーを構築し、アナリティクスやAIアプリケーションをより速く、よりコスト効率よく活用していく必要があります。そのため、最新のデータ・インフラストラクチャーの構築には、さまざまなユースケースと開発環境に対してオープンソース・ベースのデータベースを提供できる信頼できるパートナーが必要です。さらに、一貫したデータベースの展開と管理、高品質なサポート、堅牢なセキュリティーなど、エンタープライズ・レベルのテクノロジーとサービスを提供する必要があります。
Hybrid Data Management アーキテクチャーの重要性
大企業のデータストアを管理する上で、顧客はパブリック・クラウド、プライベート・クラウド、オンプレミス、いずれの場所においても共通のSQLエンジンを利用していくことでアプリケーションの自由な可搬性と開発や運用効率の向上を実現できます。OLTP、OLAP、ビッグデータ、ファスト・データを実装するデータベースを選択する上で重要な点は、それらがオンプレミスまたはクラウドの両方で利用可能であり制約を受けないことです。もちろん、このデータベースとしてはオープンソース・データベース・ソリューションも選択肢になります。このような商用DBとオープンソースDBを組合せ、かつハイブリッドで利用できるアーキテクチャーの構築を支援するパートナーを選択する際には、次のものを提供できることも確認する必要があります。
- エキスパートによるアドバイス:
個々のオープンソース・データベース・テクノロジーおよび長年の経験に基づく全体的なソリューションアーキテクチャーに関するクライアント・コンサルティング。 - ワンストップソリューション:
調達から導入、使用、管理、サポートまでの「ワンストップ」で提供。技術に及ぶ複雑な問題の解決を迅速化するために、常に利用可能な1つのサポートで顧客を支援。 - AI実現のためのアーキテクチャー:
統合されたガバナンスによるセルフサービス分析のために、ハイブリッドクラウド・インフラストラクチャーの下、共通のデータソースを柔軟に活用できる。
IBMが1つの例を提供します。IBMは、Db2ファミリー、Cloud Pak for Data Virtualization、Watson等、既に堅牢なデータおよびAIソリューションのラインナップにPostgreSQLのラインナップを追加しました。IBMは現在、最も人気のある独立したオープンソース・データベースであるPostgreSQLに基づいたIBM Data Management for EDB Postgres Enterpriseを提供することにより、さらに前進することを発表しています。
この発表は、IBMとPostgreSQLベースの機能の主要プロバイダーであるEnterprise DB社との間の新しいパートナーシップに基づいています。Enterprise DB社とのパートナーシップにより、IBMデータベース・ラインナップの中にオープンソース・データベース・テクノロジーが追加されました。また、IBMのRedHat OpenShift戦略全体がさらに拡張され、Cloud Pak for Dataの上で稼働する有効なデータストア・サービスの拡張が行われます。
IBM Data Management Platform for EDB Postgres Enterpriseとは?
IBM Data Management Platform for EDB Postgres Enterprise (英語) はエンタープライズ規模のデータニーズに合わせたさまざまな機能や運用管理ツールを統合したオープンソースベースのSQLリレーショナル・データベース・ソリューションを提供します。高可用性機能を備えた本番環境向けのライセンス形態と費用対効果の高い開発環用のライセンス展開をサポートし、クラウドでの利用を想定したサブスクリプションタイプのライセンスも合わせて提供します。稼働プラットフォームは x86およびPower環境での展開がサポートされています。
EDB Postgresはオープンソース・データベースとして標準的なPostgreSQL DBに、豊富なセキュリティー機能、高可用性機能が追加されており、エンタープライズ向けの保守サポートを求めるお客様向けに設計されたデータベースとなっています。高可用性は、高速で信頼性の高いレプリケーション・ソリューションであるEDBレプリケーション・サーバーにより提供され、グローバルな運用に不可欠な地理的に分散したデータベースの災害対策環境の構築を支援します。 LDAPおよびKerberosの外部認証サポート、SQLインジェクション攻撃に対する保護、その他の機能の中でもパスワードポリシー管理により、セキュリティーが強化されています。ミッション・クリティカルなデータベース・インフラストラクチャーの監視、SQLチューニング、DBバックアップ、およびDBリカバリツールを含むEDB運用管理ツールを使用すると、DBの展開と管理が容易になります。またEnterpriseDBにはOracle Databaseからの移行を想定したOracle DB互換機能に加えて、Oracle DBのDDL/DML、PL/SQL、ストアドプロシージャの移行を支援する移行ツールを提供しています。Oracle DBをお使いのお客様がそのライセンス保守コストと運用管理コストを削減するために移行先として検討する上で最適なOSS DBソリューションと言えます。
IBM Data Management Platform for EDB Postgres Enterpriseのオファリングには以下のコンポーネントが含まれます。
- Postgres Advanced Server: エンタープライズ対応のオープンソースベースのデータベース
- Postgres Management Suite: データベース監視、チューニング、高可用性、バックアップとリカバリ、フェイルオーバー機能をサポート
- Postgres Replication Server: データベース間のレプリケーションにより可用性とスケーラビリティーの実現をサポート
- Postgres Data Adapters: 多様なデータソースとのデータ接続、連携をサポート
- Postgres Migration Toolkit: Oracle DBからの移行を支援する各種ツール
- pgAdmin, pgpool and pgbouncer: データベース接続と管理タスクをサポート
オープンソースを使用して最新のデータアーキテクチャーの構築を今すぐ開始しましょう
IBMのオープンソース・データベース製品の詳細 (英語) と、EDB Postgres Enterprise (英語) 向けのIBMデータ管理プラットフォームをご覧ください。
本記事は2019年10月に発表された英語記事 の抄訳です。
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