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Db2 on Cloudのデータ仮想化(フェデレーション)機能の発表

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IBMは、Db2 on CloudのDb2データ仮想化機能を発表しました。「フェデレーション」と呼ばれるこの機能を使用すると、ひとつのクエリーで複数の異なるデータベース内のデータにアクセスできるようになります。この最新の追加機能によって、ユーザーは、クラウドもオンプレミス・システムも含め、すべてのDb2またはInformixのデータ・ソースにあるデータにアクセスできるようになります。この機能は、無料のライト・プランを除くすべてのバージョンのDb2 on Cloudでサポートされます。ただし、ライト・プランを、データをプルするターゲットとして使用することはできます。

Db2 on Cloudのユース・ケース

クラウドとオンプレミスの結びつけ

ある企業がオンプレミスのDb2サーバーでの運用を開始したとします。クラウド技術の普及に伴い、クラウドでの運用をコスト効率の高い方法で開始する企業が増えてくるので、クラウドの成長は今後も続きます。しかし、意思決定プロセスにとっては、両方のソースに存在する組織のデータが重要な要素であることは変わりません。例えば、小売業界のお客様が、その顧客の消費行動を詳細に分析するために、顧客情報などのすべてのデータにアクセスできるようになる必要があるとします。お客様は、顧客を特定し、クラウド上の顧客レコードとオンプレミス・データベース内の既存の顧客レコードとを突き合わせ、単一のソースからデータを取得したかのようなレコードを構成する必要があります。そこでフェデレーション機能を使用すれば、データ移行プロセスという負荷の多い作業は不要になり、ユーザーはデータを移行することなくデータにアクセスできるようになります。

Db2 Warehouseとの連携

Db2製品ファミリーのユーザーは、Db2 on CloudとDb2 Warehouse on Cloudの間でデータを統合できるようになりました。共通のインターフェースでデータにアクセスできるので、複雑なETLプロセスや追加のコードを使用することなく、Warehouseとの間でデータの追加や照会を簡単に実行できます。

複数のサーバー間でのデータのシャード

ユーザーは必要に応じてパーティション化(シャード)を選択することもできます。フェデレーション機能によって、統一されたインターフェースでデータを照会できるので、負荷を分散させたり、アプリケーションの特定の部分を拡張/縮小したり、連携するマイクロサービスを作成することができます。

所定の上限を超える容量の増加

フェデレーション機能を使用してクラウドとフェデレーションすることで、ユーザーは論理的にオンプレミス・データベースの容量を増やすことができます。これは、オンプレミス・データベースのストレージが不足している場合に最適です。容量を増加すると、実稼働環境のデータベースを変更する必要がなくなるので、新規開発にも役に立ちます。また、この機能を使用して、2つのDb2 on Cloudデータベース間でフェデレーションを行うと、フレックス・プランの現在の上限を超えて容量を増やすことができます。

さあ始めましょう。非常に簡単です

ターゲット・マシンでの操作

Hostname: target.ibm.com

— Create a Table testdata in schema admin2 and load it with data through the console using user admin2 with password YYYY

クライアント・マシンでの操作

-- catalog the target machines

db2 catalog tcpip node <node_name> remote <hostname> server 50000

e.g. db2 catalog tcpip node fedS remote source.ibm.com server 50000

— catalog the database on fedS

db2 catalog db bludb as <db_name> at node <node_name>

e.g. db2 catalog db bludb as srcdb at node fedS

-- Connect to the database on fedS

db2 connect to <catalog_db_name> user <admin_user> using ‘<admin_password>’

e.g. db2 connect to srcdb user admin1 using ‘XXXX’

— create a wrapper on fedS

db2 "create wrapper drda"

— create a server to talk to the Target Machine

db2 "create server
<server_name> type dashdb version 11 wrapper drda authorization
\”<admin_user_on_target>\” password
\”<admin_password_on_target>\” options (host
‘<target_hostname>’, port '50000', dbname 'bludb')"

e.g. db2 "create server
db2server type dashdb version 11 wrapper drda authorization \”admin2\”
password \”YYYY\” options (host ’target.ibm.com’, port '50000', dbname
'bludb')"

— Create the User mapping for admin2

db2 "create user mapping
for <admin_user> server db2server options (remote_authid
‘<admin_user_on_target>’, remote_password
'<admin_password_on_target>')"

e.g. db2 "create user mapping for admin1 server db2server options (remote_authid 'admin2', remote_password 'YYYY')"

— create a nickname for the database

db2 -v "create nickname <nickname> for <server_name>.<schema_name>.<table_name>”

e.g. db2 -v "create nickname ntest1 for db2server.admin2.testdata"

ソース・マシンでの操作

— Test to make sure you can pull data from the Target Server

db2 “select * from <nickname>”

e.g. db2 “select * from ntest1”

今後

簡単に拡張できるフレックス・プラン、永久に無料のライト・バージョン、高可用性と新たに追加されたデータ仮想化機能を持つDb2 on Cloudは、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)での存在を引き続き拡大していきます。IBMは、Db2 on Cloudのあらゆる側面の改善に徹底して取り組んでおり、近日中にまたお客様に素晴らしい新機能をご案内する予定です。

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