社員が語る「キャリアとIBM」

今までの経験を活かし、IBMで新たな部門を立ち上げる

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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。今回は、IBMコンサルティング事業本部、Platform Engineering ServiceのAssociate Partner、K.F.さんのインタビューです。

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

IBMコンサルティング事業本部のPlatform Engineering Serviceに所属しています。入社は2022年10月です。

Q.これまでのキャリアを教えてください。

前職は外資系のIT企業で、複数の部門の責任者を兼任していました。そのうちの1つは、IBMでいうハイブリッドクラウドに近いビジネスを推進する部門で、部門の立ち上げから担当していました。

Q.なぜ、転職を考えたのですか?

その部門がようやく軌道に乗りかけたところで、会社から違う領域を担当してほしいと言われたことがきっかけです。

Q.詳しく教えてください。

その会社には、日本法人の立ち上げ時から在籍し、他社とのアライアンス作り、日本市場での新たなビジネスの創出等、色々と経験してきました。違う領域を打診されたのは、軌道に乗りそうな部門を他の方に任せて、もっと伸ばせる領域に集中してほしいという会社のメッセージでした。会社に残る選択肢ももちろんありましたが、それを機に、改めて自分が何をやりたいのかを考えるようになりました。

Q.IBMを選択したのは、なぜですか?

松本さんに「一緒にやろうよ」と誘われたからです。

Q.「松本さんに誘われたからIBMを選んだ」当ブログ開設以来、初めてのパターンです。

松本さんは、Platform Engineering Serviceのリーダーの方です。元々日系のSIerで、その会社のクラウドサービスの開発、運用責任者をされていました。松本さんとは知り合いだったわけではなく、外部の様々なセミナーに登壇されていたので、一方的に知っていました。エンジニアとしてだけでなく、マネジメントとしても実績を残してきた凄い方なのですが、その松本さんが、IBMとの面談に出てこられた時に「あ、あの松本さんだ」と率直に思いました。

Q.何を一緒にやろうよと誘われたのですか?

私はインフラ畑を経験してきたのですが、IBMがもう一度インフラの組織を立ち上げようとしていると聞きました。「新しいビジネスを立ち上げているところで、入って欲しい。一緒にやろうよ」と松本さんに言われたのが、IBMを選んだ最も大きな理由です。誰もいないところに入り、自分たちの部門を作っていく。大変でしょうけど、やりがいがあるだろうと思いました。

Q.これまでのキャリア選択に於いて、大事にしてきたことを教えてください。

私は元々エンジニアでした。そこからアカウントSEになり、アカウントのマネージャーになり、部門のマネージャーになりました。過去のキャリアを振り返ると、何か新しいことができるところ、新しいことを立ち上げて、ビジネスを回していくところをやりたいという思いを強く持ち、キャリアを選んできました。大変で、苦労はするのですが、自分がコントロールしているものが、人もお金も組織も大きくなればなるほどやりがいが出てきますし、そういう選択をしてきたのだと思います。その中で、自分は何ができるのだろう、ということを常々考えてきました。

Q.IBMを検討した時に、知りたかったことを教えてください。

自分の役割と権限です。どのような立ち位置で自分が入れるのか、一定の責任を持った立場で動けるのかどうかが気になりました。

Q.どのようにしてその情報を収集したのですか?

面談です。なかなか募集要項やスカウトメールには書かれていないことですし、もし私と同様に気になることや知りたいことがある方がいらしたら、人事や部門の方との面談に臨み、確認することをお勧めしたいです。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

私が所属するPlatform Engineering Serviceは、基盤インフラを担当する部門です。システムを動かすための基盤の構築、設計、運用、セキュリティ、災害対策等、システムアプリケーション以外の基盤部分全般を担当しています。

仕事の内容は、多岐に渡ります。1つ目が、部門の運営に関わる仕事です。戦略と計画の策定、推進、新しいソリューションの開発、予実管理等を行っています。また、部門のメンバーは、中途で入社された方々ばかりですので、その方々のIBM製品のスキル向上を支援する取り組みも行っています。

2つ目が、ハイブリッドクラウドの案件に関わる仕事です。現在、複数の提案をリードしています。私たちの部門は、特定の業界を担当する組織ではありませんので、様々な業界のお客様案件を担当しています。今まで経験してこなかった業界の案件に携わることができ、非常に刺激的です。それだけなく、デリバリーチームを立ち上げるときの組閣や、プロジェクトの課題解決にも関わっています。お客様にとってもIBMにとっても重要な、大型のプロジェクトに関わることにやりがいを感じています。

また、watsonxにも関わっています。watsonxは、IBMが2023年5月に発表したビジネスのためのAIです。基盤モデルや生成AIのための新しいプラットフォームとして、お客様から大変注目をいただいています。この社内プロジェクトに関わっています。

Q.お客様は、どのような課題感をお持ちですか?

業界によって異なるのでしょうが、「旧態依然としたシステムからの脱却」を課題として掲げているお客様がいらっしゃいます。

Q.詳しく教えてください。

時代に合わせて業務を変え、システムを変え、それを支えるインフラも変えていきたい。しかしそこに踏み切れないお客様がいらっしゃいます。過去に作られたシステム資産を維持するために、莫大な投資をされているケースもあります。踏み切れない1つの要因は、リスクがあるためです。ですので、オンプレミスからオンプレミス、クラウドからクラウドのように、アプリケーションを一切いじらずに、コンバージョンするケースがあります。ただ、これですと最適化されているとは言い難く、多くのお客様は、やっぱりそれではダメだから変わりたい、変えられるのはIBMしかいない、ということでご相談をいただいています。

Q.なぜ、「IBMしかいない」とお客様はお考えなのでしょうか?

一番は、メインフレームを持っていることです。IBM以外のベンダーは、「メインフレームからの脱却」以外の提案を行うのが難しいのが現状です。IBMは、「メインフレームを使い続ける」「脱却する」「ハイブリッドで使う」3つのパターンを提案することができます。提案にバリエーションがあることが、お客様にとって重要なのだと思います。

Q.なぜ提案にバリエーションがあることが、お客様にとって重要なのでしょうか?

何が最適解なのかが分かっていないケースがほとんどだからです。最適解を導き出すためには、ディスカッションを行い、選択肢のメリット、デメリットを整理する必要があります。選択肢が1つしかないと、比較ができません。IBMは、「向こう3年で見たときはこちらが」「5年、10年、20年というスパンで見たときはこちらが」のように、期間と投資額、縦と横で比較をすることができます。ここはIBMのコンサルタントの腕の見せ所ですし、IBMが強いところです。

Q.他にどのような強みを感じますか?

インダストリーの知見です。業界の業務ロジックを作っていく、お客様のビジネスを変えていく視点を持ち合わせているのは、IBMの強みだと感じますし、業界を担当されている方々が、かなり勉強されていることを感じます。

Q.転職をして良かったことを教えてください。

お客様の重要なプロジェクトに、中心的な役割として関われること、今まで知らなかった業界を知れること、かつ、トップレベルのコンサルタントが自社にいて、裏話を含めて話を聞けるのが、自分にとって糧になっています。

Q.「トップレベルのコンサルタント」だと感じたエピソードを教えてください。

IBMのコンサルタントがすごいなと思うところは、柔軟性です。ディスカッションに臨むにあたり、おそらく時間を掛けて仮説を検討し、資料を作っていると思うのですが、違う仮説が出てきて、そちらの仮説の方が正しそうだとなった時に、すぐにそちらに切り替える柔軟性をIBM のコンサルタントの方々は持ち合わせています。自分の仮説が崩れても、気分を害さない、怒らないのが当たり前なのだと思います。「自分が自分が」というスタンスではないわけです。ディスカッションから最適解を導く場面に何度も同席させてもらい、レベルの高さを感じました。年齢や性別、経験値が異なる方々が一緒のテーブルで議論を行い、いいところに落ちていくのを見るのは、やはり楽しいですし、「すごいな、この人たちは」と思います。

Q. Platform Engineering Serviceは、組織を大きくしています。どのような方に来て欲しいですか?

設計、構築ができるエンジニアの方に来て欲しいです。多くのお客様からご相談をいただき、大きな案件がたくさんあるので、できるだけ大きな案件に携わりたい方や、大きな案件に携わってきた方にとって、さらにステップアップするための経験が積めると思います。バックグラウンドとしては、インフラの、できれば基盤系を経験してきた方が合うと思います。ミドルウェアを扱った経験を持たれている方は、さらに活躍しやすいと思います。
また、プロジェクト・マネージャーの方も募集しています。プロジェクトの一線で先頭を切り、コントロールできる方を募集しています。

Q. IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。

Platform Engineering Serviceのビジネスを育てていきたいです。入社以来、誰もいないところに入り、自分たちで部門を作ってきました。まだまだ立ち上げ期間中で、軌道に乗っていません。さらに仲間を増やし、ビジネスを大きくしていきたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Talent Marketing Specialist
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