ビジネステクノロジーリーダーとして、様々なロールの社員と共に

テクノロジー事業本部、Client Engineeringチームの、Yuriさんのインタビューをご紹介します。

 

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

テクノロジー事業本部のClient Engineering事業部に所属しています。入社は、2021年4月です。新卒で日本IBMに入社しました。

 

Q. IBMを知った経緯を教えてください。

インターンシップを探していたときに、IBMのAccess Blue Programのことを知りました。

「障がい者 インターン」で、検索すると、他の業界や他のIT企業のインターンシップも出てきたのですが、IBMのインターンシップ、Access Blue Programに一番魅力を感じたので、このプログラムに参加することにしました。

 

Q.どのような点に魅力を感じたのですか?

多くの場合、「障がい×IT」で募集が出されており、自分には参加が難しそうだと感じました。一方でIBMのAccess Blue Programは、「障がい×IT×学生」と打ち出されていたので、これなら学生の自分にも参加できそうだと思いました。

 

Q. Access Blue Programについて教えてください。

このプログラムは、社会人として必要なビジネスの基礎を学べるだけではなく、ITを学び、体験できるプログラムです。例えばデータ分析やデザインシンキング・ワークショップ、仮想のお客様にチームで提案を行う営業のロールプレーもありました。

私は、2年生の3月から、3年生の9月までの約7ヶ月間、参加をしました。当時私は学生でしたので、週に最大3回、東京のIBM本社に通い、他のインターン生と共に受講しました。他のインターン生は、全盲の方や聴覚障害の方、精神障害や発達障害、車椅子の方もいらっしゃいました。Access Blue Programは、Globalで見ても、先進的な取り組みだと思います。

 

Q. 参加したことで得られたことは何ですか?

自分を理解することができました。

また、障がいがあるIBM社員をはじめ、多くの応援者と関われたことです。自分一人で抱え込まなくていい、こういう方々がいる職場で仕事ができたら素敵だな、と感じました。

 

Q. 何がきっかけで、ご自身を理解することができたのか、教えてください。

私は精神疾患の障害者手帳を持っています。大学1年生の時に手帳を取得したのですが、その内容、事実を自分が受け入れられない時が今でもあります。「重いマイノリティーになってしまった」と思ったのです。ですが、Access Blue Programに参加することで、もう少しポジティブに捉えても良いかもしれない、と思えるようになりました。

参加するまでは、自分のことばかりを考えていました。そうではなくて、例えば車椅子の方がいらしたら、先にドアを開けておこう、スロープがある場所を通ろう、エレベーターを押して待っていよう等のちょっとした工夫で、自分にもお手伝いできる部分があることを知り、嬉しくなりました。私はせっかちなタイプなので、人のためではなく、自分のためにやっていることが感謝されて、ありがとうと言ってもらえたことがとても嬉しかったです。

また、私は、少し疲れやすい、考えがまとまりづらい傾向があります。このインターンシップを通じて、どのように準備をしたらうまく話せるようになるのか、まとめた内容をどの順番で話したら相手に伝わるのか、1日のどこのタイミングで休憩を取ると疲れが分散できるのか、日々のプログラムで試行錯誤しながら学ぶことができました。

 

 Q. 大学に通っている時には、それらに気づけなかったのですか?

大学に通っているときは、詰め込んで、溜め込むのような形で、無理をしてしまうことが多かったです。
Access Blue Programに参加することで、順を追って、準備ができるようになりました。

具体的には日誌的な形で、毎日業務報告を提出したのが良かったのだと思います。働いた時間を記録し、何時に何をやるという計画を立てました。それがあることで、自分がどう出来たのかを振り返ることができ、結果として、自分の疲れやすい状況や、傾向を把握することができました。

 

Q. Access Blue Programを終えた後、なぜIBMでのキャリアを選択したのか教えてください。

私を障がい者としてではなく、一人の個人として評価をしてもらえる場所を選ぼうと思っていました。これがキャリア選択の軸です。新卒採用では、同じ学生なのに、「新卒採用」「障がい者採用」と窓口が2つあるケースもあります。私は、障がい者としてではなく、個人を戦力として見てもらえる場所を選びたいと思いました。

IBMは、D&Iが浸透していることを感じます。障がいを個性として捉え、戦力として見ていることを、Access Blue Programを通じて感じました。また、日本IBMの社長の山口さんや、当時の副社長の福地さんの想いに、勇気や背中を押してもらったのも、IBMを選んだ理由の1つです。

 

Q. どのような内容が印象的でしたか?

Access Blue Programでも、山口さんの話を伺う機会がありました。「障がいのある方だけがマイノリティーではない。介護、育児に忙しい方もいます。それぞれバックグラウンドがあり、多様性は誰にでも起こりうること」という話を聞きました。自分だけではないと思えました。

それまで私は、障がい者としてなのか、一般の学生としてなのか、それともどちらも兼ね備えた学生として就活をしたら良いのか、凄く悩んでいました。ですが山口さんの想いを節々で思い出し、両方を兼ね備えた個人として就活をしても良いのだと思えましたし、それ以降は、障がいの内容を開示し、就活にも臨みました。

開示をすることに不安はありました。自分に障がいがあることを書くと、それだけで落とされるのではないかと思っていました。ですが、IBMの選考では、しっかりと見ていただいたと感じています。

また、入社後に福地さんが、「もっと身近に感じてほしい。知る、聞いてみる、理解する、そして当事者が自ら発信することが大事」とお話しされていたのも大変印象に残っています。

 

Q. 現在の仕事内容を教えてください。

テクノロジー事業本部のClient Engineering事業部で、ビジネステクノロジーリーダーというプリセールスのロールを担っています。

Client Engineeringには、ビジネステクノロジーリーダーだけではなく、様々な職種の社員がいます。テクノロジーエンジニア、データサイエンティスト、イノベーションデザイナー、ソリューションアーキテクトといった方々で構成されている組織です。簡単にお伝えすると、お客様の課題の明確化をお手伝いするチームです。「何からやったら良いのか」を整理し、IBM製品を使ったらどのようなことが実現できるのかをご理解いただくことがミッションです。
私たちのチームの強みは、デモをお客様の環境や状況に合わせて作り、それをお客様にお見せできる点です。実際に動くデモをご覧いただくことができます。こうすることで、そのシステムを導入するイメージを、より具体的に持っていただくことができます。

ビジネステクノロジーリーダーのロールは、周りを俯瞰して、全体像を見るスキルが必要だと感じています。自分だけではなく、チームも、もちろんお客様も含めて「三方よし」でないと、進みません。最近は、ユーザー体験の向上をビジネス・アニメーションに仕立て、お客様へ紹介するための準備を進めています。

 

Q. 今の仕事のやりがいを教えてください。

社内に限らず、「いいね!」と仰っていただけた時です。この言葉は、チーム一丸となって準備を進め、そこまで頑張ってきた自分達の証なのかもしれません。また、お客様から、IBMと何かができるかもと期待をいただけることは、何よりも嬉しいことです。感謝の言葉をいただくこともあります。チームの仕事が評価され、お客様から信頼が得られた瞬間は、私もとても嬉しくなります。

 

Q. チームの雰囲気を教えてください。

Client Engineeringのチームは、とても温かいチームです。私たちのチームだけではなく、IBMには、相手を理解しよう、知ろうという姿勢を持つ方が大変多くいます。組織のリーダーの村澤さんは、個人として私を見てくれている印象です。村澤さんをはじめ、周囲の方々からの温かい言葉に勇気をいただいています。

私は入社以来、障がいがあることで仕事がやりにくいと感じたことはあまりありません。仕事をする際は、事前に私自身のことを相手に伝えるようにしています。何に困っているのか、どのような点をフォローしてほしいのか、何の分野に興味があるのか発信するようにしています。そのためか、私を覚えてくださっている方も多いです。障がいがあるから、この仕事を任せるのはやめようと言われたことはありません。

私は自分を個人として見てもらいたいという希望を持ち、就活をし、現在に至っています。私の中の1つの要素として、障がいがあります。

就活を始め、キャリア選択に悩んでいる方には「自分が変わっている」とか、「自分はダメなんだ」と思うのではなく、「自分だからできることを探してみてください」とお伝えしたいです。そのことを知り、見つけたら、得意なこと、苦手なことを周囲の人に伝えてみてください。発信することが大事だと思います。何か、道が開けるかもしれません。

 

Q. IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。

あなたがいるからIBMを選びます、とお客様に言っていただけるような、仕事をしたいと思います。

 


 

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