Db2 10.5 for Linux, UNIX, and Windows

UPDATE DATABASE CONFIGURATION コマンド

特定のデータベース構成ファイルの中の個々の項目を修正します。 データベース構成ファイルは、データベースが作成されたデータベース・パーティションすべてに存在しています。

有効範囲

このコマンドはデフォルトですべてのデータベース・パーティションまたはメンバーを更新します。ただし、以下のオプションの節が指定されている場合は除きます。
  • MEMBER を指定して、DB2® pureScale® 環境の 1 つのでデータベース・メンバーのみを更新する場合、またはパーティション・データベース環境の 1 つのデータベース・パーティションのみを更新する場合。

許可

以下の権限のいずれか。
  • SYSADM
  • SYSCTRL
  • SYSMAINT

必要な接続

インスタンス。 明示的なアタッチは必要ありませんが、 データベースがアクティブになっているときは、データベース接続が勧められています。 データベースがリモートとして示されている場合、 リモート・ノードへのインスタンス・アタッチはコマンドの持続期間の間、 ずっと確立されたままになります。 パラメーターをオンラインにするには、データベースへの接続が必要です。

コマンド構文

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>>-UPDATE--+-DATABASE-+--+-CONFIGURATION-+---------------------->
           '-DB-------'  +-CONFIG--------+   
                         '-CFG-----------'   

>--+---------------------+--+-----------------------+----------->
   '-FOR--database-alias-'  '-MEMBER--member-number-'   

          .--------------------------------------.   
          V                                      |   
>--USING----config-keyword--+-value------------+-+-------------->
                            +-value--AUTOMATIC-+     
                            +-AUTOMATIC--------+     
                            '-MANUAL-----------'     

   .-IMMEDIATE-.   
>--+-----------+-----------------------------------------------><
   '-DEFERRED--'   

コマンド・パラメーター

FOR database-alias
構成を更新するデータベースの別名を指定します。 データベース接続が既に確立されている場合は、データベース別名を指定する必要はありません。 同じデータベース・インスタンスにある別のデータベースについては、その構成ファイルを更新できます。 例えば、データベース db11 にのみ接続されている場合に update db config for alias db22 using .... immediate を発行すると、
  • db22 上にアクティブな接続がない場合、更新の必要なのは構成ファイルだけであるため、更新は成功します。 新しい接続 (それによりデータベースがアクティブになる) により、メモリー内で新しい変更が認識されるようになります。
  • db22 上に他のアプリケーションからのアクティブな接続があるなら、更新はディスク上で動作しますが、メモリー内では動作しません。 データベースを再始動する必要があることを示す警告を受け取ることになります。
MEMBER member-number
MEMBER 節では、変更適用の対象にするメンバーを指定します。この節を省略すると、結果としてすべてのメンバーに対して変更が適用されることになります。
USING config-keyword value
config-keyword は、更新するデータベース構成パラメーターを指定します。 value は、パラメーターに割り当てる値を指定します。
AUTOMATIC
いくつかの構成パラメーターは AUTOMATIC に設定できます。それにより、Db2 データベース・システムが自動的にこれらのパラメーターを調整し、現行のリソース要件を反映します。 AUTOMATIC キーワードをサポートする構成パラメーターのリストは、構成パラメーターのサマリーを参照してください。 AUTOMATIC キーワードと一緒に値を指定すると、自動計算に影響する可能性があります。 この動作の具体的な詳細については、構成パラメーターの資料を参照してください。
MANUAL
構成パラメーターの自動チューニングを使用不可にします。 パラメーターはその現行の内部値に設定され、自動的な更新は行われなくなります。
IMMEDIATE
データベースが稼働している場合に、即時に変更を行います。 IMMEDIATE はデフォルトのアクションですが、このアクションを実行するためにはデータベース接続が有効でなければなりません。

これは、CLPPlus インターフェースで操作する場合のデフォルトの節でもあります。 IMMEDIATE は、CLPPlus プロセッサーの使用時に呼び出す必要はありません。

DEFERRED
構成ファイルでのみ変更を行います。 したがって、加えられた変更は、次にデータベースが再活動化されるときに有効になります。

マルチパーティション・インスタンス上でのデータベース構成の更新

SAMPLE という名前のデータベースで、データベース構成パラメーター MAXAPPLS10 から 50 に更新する例を以下に示します。

ユーザーは、db2nodes.cfg で定義された次の 4 個のパーティションがあるマルチパーティション・インスタンスを持っています。
10 gilera 0
20 gilera 1
30 motobi 0
40 motobi 1 

ユーザーはインスタンス上で SAMPLE データベースを作成しました。 SAMPLE のカタログ・パーティションはメンバー 10 にあります。 ユーザーがシステム motobi にログオンしたと想定しましょう。

マルチパーティション・インスタンスのデフォルトの振る舞いはすべてのデータベース・パーティション上でデータベース構成を更新することなので、ユーザーによって発行される次のコマンドにより、すべてのデータベース・パーティションで MAXAPPLS の値は同じになります。
db2 update db cfg for sample using maxappls 50
メンバー 30 だけで MAXAPPLS を更新する場合は、以下のコマンドを実行できます。
db2 update db cfg for sample member 30 using maxappls 50

使用上の注意

データベース構成パラメーターのリストを表示または印刷するには、GET DATABASE CONFIGURATION コマンドを使用してください。

すべてのデータベース構成パラメーターを推奨されているデフォルトにリセットするには、 RESET DATABASE CONFIGURATION コマンドを使用してください。

データベース構成パラメーターを変更するには、UPDATE DATABASE CONFIGURATIONコマンドを使用してください。 例えば、ロギング・モードを「archival logging」に、ZELLMART というデータベースを含む単一パーティション・データベース環境で変更する場合は、次を使用します。

db2 update db cfg for zellmart using logarchmeth1 logretain

logarchmeth1 構成パラメーターが変更されたことをチェックするには、次を使用します。

db2 get db cfg for zellmart

例えば、レジストリー変数 Db2_UPDDBCFG_SINGLE_DBPARTITION がデフォルトで NULL または FALSE に設定されている場合に、zellmart というデータベースが含まれている複数パーティション・データベース環境のすべてのパーティションでロギング・モードを archival logging に変更する場合は、以下のようなコマンドを使用します。

db2 update db cfg for zellmart using logarchmeth1 logretain

logarchmeth1 構成パラメーターが、すべてのデータベース・パーティションで変更されたことをチェックするには、次を使用します。

db2_all ";db2 get db cfg for zellmart"
上記の例を使用して、ロギング・モードを 1 つの特定パーティション (30) だけで更新する場合は、以下のようなコマンドを使用します。
db2 update db cfg for zellmart member 30 using logarchmeth1 logretain

選択によっては、SYSIBMADM.DBCFG ビューを活用すれば、db2_all を使用しなくても、すべてのパーティションからデータを取得することができます。

UNIX オペレーティング・システムで作業を行っており、grep コマンドがある場合は、以下のコマンドを使用して、logarchmeth1 値のみを表示できます。

db2_all ";db2 get db cfg for zellmart | grep -i logarchmeth1"

Db2 データベース構成パラメーターと、各種データベース・ノードに使用できる値についての詳細は、 個々の構成パラメーターの説明を参照してください。 これらのパラメーターの値は、構成するデータベース・ノードの各タイプ (サーバー、 クライアント、またはリモート・クライアントを持つサーバー) によって異なります。

すべてのパラメーターを更新できるわけではありません。

データベース構成ファイルへの変更の一部は、 ファイルがメモリーにロードされた後にのみ有効になります。 これを行う前にすべてのアプリケーションはデータベースから切断されている必要があります。 オンラインで構成できるパラメーターと構成できないパラメーターについては、 構成パラメーターの一覧をご覧ください。

例えば、SALES データベースの sortheap データベース構成パラメーターをオンラインで変更するには、 次のようなコマンドを入力します。
db2 connect to sales 
db2 update db cfg using sortheap 1000 
db2 connect reset

エラーが発生した場合、データベース構成ファイルは変更されません。 チェックサムが無効な場合、データベース構成ファイルは更新できません。 適当なコマンドを使用しないでデータベース構成ファイルを変更するとこれが発生することがあります。 これが発生する場合、データベースをリストアしてデータベース構成ファイルをリセットする必要があります。

互換性

以前のバージョンとの互換性:
  • Db2_ENFORCE_MEMBER_SYNTAX レジストリー変数が ON に設定されている場合を除き、DBPARTITIONNUMMEMBER の代わりに使用できます。