DB2 Version 10.1 for Linux, UNIX, and Windows

db2cli.ini ファイルの使用による CLI ドライバーのトレース

CLI トレースをオンにするには、db2cli.ini ファイルの CLI 構成キーワードのセットを使用可能にします。

このタスクについて

手順

CLI トレースを取得するには、以下のようにします。

  1. db2cli.ini ファイルを CLI 構成キーワードで更新します。

    db2cli.ini ファイルの更新は、db2cli.ini ファイルを手動で編集するか、あるいは UPDATE CLI CFG コマンドを発行することによって行えます。

    • db2cli.ini ファイルを手動で編集するには、以下を行います。
      1. db2cli.ini ファイルを見つけます。 db2cli.ini ファイルの場所については、db2cli.ini 初期設定ファイルを参照してください。
      2. プレーン・テキスト・エディターで、db2cli.ini ファイルを開きます。
      3. 以下のセクションを db2cli.ini ファイルに追加するか、[COMMON] セクションが存在する場合は、以下の例の CLI トレース・キーワードを追加します。
        [COMMON]
        Trace=1
        TracePathName=path
        TraceComm=1
        TraceFlush=1
        TraceTimeStamp=1
        TracePathName キーワードを使用する場合、指定する path が存在すること、およびグローバル読み取り権限およびグローバル書き込み権限があることを確認してください。
        注:
        • CLI トレース・キーワードは db2cli.ini ファイルの [COMMON] セクションに存在するので、それらの値は CLI ドライバーを介して確立されるすべてのデータベース接続に適用されます。
        • CLI トレース・キーワードには大/小文字の区別がありません。 ただし、パスおよびファイル名のキーワード値は、UNIX オペレーティング・システムなど、一部のオペレーティング・システムで大/小文字を区別する場合があります。
        • db2cli.ini ファイル内の CLI トレース・キーワードが無効である場合、CLI トレース・ユーティリティーは CLI トレース・キーワードを無視します。 有効な CLI キーワードを無効な値で指定する場合、そのトレース・キーワードのデフォルト値が代わりに使用されます。
        • TraceRefreshInterval キーワードを設定する場合を除き、CLI トレース・キーワードは db2cli.ini ファイルから、アプリケーションの初期化時に 1 回だけ読み取られます。 TraceRefreshInterval キーワードを設定した場合、Trace キーワードと TracePIDList キーワードが指定された間隔で db2cli.ini ファイルから再読み取りされ、必要に応じて、現在実行されているアプリケーションに適用されます。
      4. ファイルの最後にブランク行を少なくとも 1 行追加します。 構文解析エラーによっては、ブランク行を追加することで回避できるものがあります。
      5. ファイルを保存します。
    • CLI 構成キーワードを更新するために UPDATE CLI CFG コマンドを使用するには、次のようにします。
      1. 次のコマンドを実行します。
        db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING Trace 1
        db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING TracePathName path
        db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING TraceComm 1
        db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING TraceFlush 1
        db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING TraceTimeStamp 3
        TracePathName キーワードを使用する場合、指定する path が存在すること、およびグローバル読み取り権限およびグローバル書き込み権限があることを確認してください。
      2. 以下のコマンドを発行して、db2cli.ini 構成ファイルの CLI トレース・キーワードを確認します。
        db2 GET CLI CFG FOR SECTION COMMON
      注:
      • IBM® Data Server Driver Package インストールおよび IBM Data Server Driver for ODBC and CLI インストールには、DB2® コマンド行プロセッサーが含まれていません。 トレース構成キーワードの設定を変更するときには、db2cli.ini ファイルを手動で変更できます。
  2. CLI トレースを有効にするために、アプリケーションを再始動します。 CLI ストアード・プロシージャーをトレースする場合、DB2 インスタンスを再始動します。

    TraceRefreshInterval キーワードが設定されていない場合、db2cli.ini ファイルが読み取られるのは、アプリケーションの初期設定時だけです。

  3. 以下のようにエラーをキャプチャーします。
    1. エラーが生成されるまでアプリケーションを実行します。 トレース・サイズを縮小するには、問題の再現に必要なアプリケーションだけを実行します (可能な場合)。
    2. アプリケーションを終了します。
  4. 以下のいずれかの方法で CLI トレース設定を無効にします。
    • db2cli.ini ファイルの [COMMON] セクションで Trace キーワードを 0 の値に設定します。
    • 次のコマンドを発行します。
      db2 UPDATE CLI CFG FOR SECTION COMMON USING Trace 0
  5. トレースを無効にするために、アプリケーションを再始動します。

タスクの結果

TracePathName キーワードで指定したパスに CLI トレース・ファイルが書き込まれます。 ファイル名の形式は、ppidttid.cli です。 pid 値は、オペレーティング・システムによって割り当てられるプロセス ID で、tid 値は、アプリケーション・プロセスによって生成される各スレッドの数値カウンター (0 から始まる) です。 例えば、ファイル名は、p1234t1.cli のようになります。

次のタスク

CLI トレース機能は、インスタンスで現在実行されているすべてのアプリケーションのパフォーマンスに大きな影響を与えます。 そのため、必要な情報が収集されたら CLI トレースをオフにすることが重要です。

IBM サービスを利用して問題を診断する場合は、トレース・パスに存在するファイルをすべて収集してください。